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#書評

「科学とオカルト」その2

つづき。
科学の「領分」はどこなのか。

第4章冒頭で、池田氏は言う。
「自然の中から、くり返し起こることを見出して
それを法則という形式で記述したのだ。
繰り返さなかったり、たった一度しか起きないことに
関しては、科学は無力なのである」
つまり
「世界には、科学では説明できないことの方が
むしろ多いのである」と。

一回限り、複雑系、計測不可能、同一性の不明。
こういった事象は科学の不得意分野、

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「科学とオカルト」

池田清彦 著。講談社。絶版につきkindleで読む。
人類の「信じるもの」変遷を眺めるのにも役立つ一冊。

土着宗教→教会型宗教→オカルト→科学→20世紀科学。
一直線ではなく、混沌と絡みつつ現在に至る。
この変遷を進化と見るべきか、
ただの変化と見なすべきか?

●公共性を獲得し、大衆化したオカルトを「科学」と呼ぶ
●公共性・追試可能性がないものは科学ではない(なかった)
●科学論文にあるのは、

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