無干渉の心地良さ polly『Hope Hope Hope』

 無干渉は心地良い。何かと干渉を必要とする社会からのエスケープとして、私はよくpollyというバンドを聴く。
新作『Hope Hope Hope』は特に、私がpollyで特に好きな「無干渉」という部分が色濃く出ている。聴いていると、例えるならぼんやりと抽象画を観ている気分だったり、何にも堰き止められることのないさらさらした川の流れを見ているかのような気分になる。もはやヒーリング・ミュージック等に近い感触だと感じる。

アルバムの核となっているのはM7 Long Goodbye だと思っていて、この曲から若干の熱を感じ始める。現代だと長尺な5分の曲であり、曲としてもこれはpollyそのものであると言ってもいいくらい純度が高い。アルバムの中心にこの曲がきているのもおそらく意図的。この曲が良いなと思える人はアルバム単位でも聴いてみることをお勧めする。

余談だが、こんな作風なのにインスタライブ、リリースパーティー、トークイベントとかやってて世界との交流を求めているところが、私がこのバンドの一番好きかもしれないところだったりする。もうすぐツアーもあり、そう何度も遠出するバンドではないので気になったら観ておくといいと思います。


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