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SW/AC Library 「座談会の記録①-子育てと制作」

実際にSW/ACの本棚にあったり、相談員らが参照する読みものを紹介するSW/AC Libraryです。

SW/ACがつなぐ福祉/介護/障害/対話/アートの領域などなどをテーマに、それぞれの分野に馴染みのない人にも接点や関心を持つきっかけになる書籍などが登場します。執筆は相談員の小泉です。
対話形式の文章ですので、訪問者がこられたら、SW/AC でどんな相談の場をつくるのかも垣間見えるかもしれません。

今回は 「座談会の記録①-子育てと制作」の紹介です。(編集:山口梓沙
編集サポート/発行者:黑田菜月)

座談会を主催した黑田菜月さんのnoteには記事と冊子が無料で公開されています。関心をもたれたら、ぜひ閲覧・記事のサポートをなさってください!

〈以下の相談内容は実際の相談ではなく、架空の創作です。また紹介する書籍の文章表現を尊重して文章を構成しています。〉


相談者:今日はデイケア利用者さんとの表現活動を広げるお話を聞いてもらって、ありがとうございました。一人で活動の担当をしているので、相談できたのはよかったです。
すみません、子どもを連れてきてしまって。しかもオフィスの中で遊ばせてもらって。

いえいえ、お子さんづれで来てくださって、対面してゆっくりお話できてよかったです。オフィスはあまり子どもさんが楽しくいられる場所でもないので申し訳ないですが。

今は求職中で保育園の応募もしているんですが、なかなか平日の日中に人に預けるのは大変です。

そういう大変さもなかなか共有できないですよね。

そうなんです。

ちょうど「座談会の記録-子育てと制作」という冊子を人づてに教えてもらって読んでいました。
育児中で育児における問題を話したい人、そして育児は未経験だけど育児の大変さについて知りたい人、どちらもが参加した座談会の記録です。


「座談会の記録①-子育てと制作」

なにかいい情報が載ってましたか?

育児中の人たちの1日のスケジュールが掲載されていたり、子育て中の人が展覧会を準備したときのタイムライン、当事者の感想なども詳しく載っています。座談会を主催した黑田さんはアーティストで、制作活動と子育てがテーマになっています。

へえ、子育てで使えるアプリやツールのアンケート結果も載ってますね。制作活動は制度的に保障された仕事でない時もあるから参考になりそう。帰ったら見てみます。

座談会を通した発見として、「子育て中の人が普段から話を聞いてもらえる場が不足しているのかも?」という言葉がありました。改めて子育てしている人とどう関わるのがいいのかなと考えるきっかけになりました。
相談を受けたり、仕事で関わったりするアーティスト、ライター、学芸員、地域の活動者たちの中にも育児中であることを知る機会があるんです。
例えばスケジュール調整をしているときに、夜遅くは避けてほしいと話題にのぼったり、今回みたいに相談の場に子ども連れで来られたり。その人の背景にある生活をちらと目にする機会ですが、話題の中心になってきませんでした。
子育ての状況に関心を向けることから、新しい会話につながったり、サポートが感じられることもあるのかもしれないなと思っています。

自分のことだけでなく、子どものことに関心を向けてもらえるのはありがたいし、私個人としては率直にいえば嬉しいですね。

座談会で育児中の人たちのスケジュール聞き取りが最初に行われたのは、まず育児の課題を共有して、育児をしているか、していないかに関わらず会に安心して参加できるための、工夫だったようです。
安心な対話の場づくりに関わることなので、SW/ACの談話室にも参考にさせてもらおうと思ったところです。

SW/ACで子育てのことを話す機会を作るときはぜひ声をかけてください。

はい、お知らせしますね。これからもよろしくお願いします。


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