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【2022年3月前半】平凡なサラリーマンの資産運用という脱獄記録

暖かくなってきました。私パラディソは花粉症なのでこの季節が苦手です。ただ、ミサイルや爆弾が巻き上げる粉塵に比べれば花粉なんて大したことはありません。

私に出来る事は少ないですが、先日ウクライナに寄付をさせてもらいました。本当はこの有事で困っているロシアの人々にも届いてほしい気持ちです。

今こうして、大好きな妻や子供たちと平和に暮らせていることに感謝して、私は私でやるべき事を今月もコツコツやっていこうと思います。

■起きていること

●ウクライナ情勢
・ルーブル&ロシア株大暴落
ウクライナへの侵略が始まり、SWIFTからの排除、各種経済制裁を受けロシア通貨ルーブルとロシアの株式が大暴落しています。そもそも取引が出来ていない状態です。指数算出会社のMSCIは主要株価指数からロシア銘柄を除外すると発表しています。

・2月28日 1回目の停戦協議
両国の代表団は2月28日、ベラルーシ南東部ゴメリで初めての停戦協議を行いました。特段の進展は見せなかったものの、双方は近く次回協議を実施することで合意した模様です。

・3月3日 2回目の停戦協議
両国の代表団は3月3日、ベラルーシのブレスト州で2回目の停戦交渉を行ったようです。ここでも大きな進展はなかったものの、3回目の協議を行うことと、戦闘地域からの民間人避難と医療品・食料を確保するための人道回廊を設けることで合意しました。

・3月7日 3回目の停戦協議
有意な進展なし。

・ロシア産原油の禁輸合意_米主要議員
下院は同法案の採決を早ければ9日に行う可能性があるようです。原油が噴いてますね。

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●米国金利動向
相変わらず方向感の定まらないボラティリティの激しい状況です。ただ米国債券はヒタヒタと買われています。

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マーケットは情勢懸念や景気悪化を織り込み始めているようにも見えます。

米国10年債と2年債の長短金利差が逆転する状態を「逆イールド」といい、景気後退懸念が大きいときに、安全資産とされる長期債が買われ長期債利回りが大きく低下することで発生します。

2022年に入り、1月0.79→2月0.62→3月0.41と徐々にその差は縮まっています。

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●米国企業業績

2月23日、S&P500の終値は4225.50ドル、同指数の12カ月先予想EPSは228.85ドルだった。この終値とEPS予想に基づくと、その日のS&P 500のフォワード12ヶ月PERは18.5となります
引用:Factset

ちなみに、過去5年平均PERが18.6%なので過去5年を下回った形になります。またPERが下がった要因はS&P500指数の株価下落が要因であり、EPS(1株当たり利益)が下がっているわけではないようです。


●米国各種経済指標
・3月3日 原油在庫量
-予想:2.748M
-結果:-2.597M
予想を下回りました。エネルギー資源不足には拍車がかかっています。また3月2日にOPECプラス閣僚級会合を開きましたが、原油高が続いているが、現行の計画を維持、大幅な増産は見送りました。

一方、3月1日に日米などIEA加盟国、石油備蓄6000万バレルを協調放出へ合意しています。こちらは気休め程度の量なので大きな影響はないと思います。


・3月3日 パウエル議長証言
3月に政策金利を0.25ポイント引き上げ、一連の利上げ局面に入ることを支持するとFOMC前に事前に明示しました。概ね予想通りの展開になりました。目先は急激でアグレッシブな利上げとBS縮小懸念は払しょくされたので株式市場はポジティブに反応しています。

以下ブルームバーグからの引用です。

「インフレが高まる、あるいは高い状態がより長引けば、一度の会合、もしくは複数の会合でフェデラルファンド(FF)金利を25bpより大きな幅で引き上げるもっと積極的な行動へ準備を整えるだろう」

「この環境で適切な金融政策を策定するには、経済は想定外の形で変化するものだと認識する必要がある。これから出てくるデータや見通しの変化に応じて、機敏に対応する必要があるだろう」

引用:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-02/R84E6VT0G1KY01


・3月3日 IMS非製造業指数

-予想:61
-結果:56.5
非製造業(サービス業など)における景況感を示す指標です。結果は予想を下回り、前月の59.9も割っています。悪い結果ですね。

旅行やレジャー、航空サービスなども予約や売り上げの悪化が予想されます。私はデルタ航空やカーニバルの株式を保有していますが悪材料ですね。


・3月4日 米国雇用統計
非農業部門雇用者数

-予想:400K
-結果:678K(前回:481K)

米国 平均時給 (前月比)
-予想:0.5
-結果:0.0

失業率
-予想:3.9%
-結果:3.8%

今回の雇用統計で個人的に注目していたのが平均時給です。全体として、失業率もコロナ前の水準にまで下がり、雇用者数も増加しています。しかし、急な経済再開による供給制約、人材不足による各種インフレ、とりわけ賃金インフレはなかなか収まりづらく厄介です。その平均時給伸び率は1月対比2月で0.0とピークアウトの兆しが見えました。


・3月10日 米国消費者物価指数(CPI)
-予想:0.8%(前月比)
-結果:0.8%(前月比)

-予想:7.9%(前年比)
-結果:7.9%(前年比)
⇒概ね予想通りの結果でした。食品とエネルギーを除いたコア消費者物価(前年比)はオーバーシュートしていましたが、株式マーケットの反応は薄い印象でした。すでに織り込んでいるのかもしれません。


■3月前半に私がしたこと

●保有個別株決算精査
3月9日 $CRWD(クラウドストライク)

2022年 Quarter Ended Jun 31
売上高;予想 $410.9M 結果 $431.0M ◎
EPS ;予想 $0.2  結果 $0.30 ◎

2022年 Quarter Ended Apl 30
売上高;予想 440.76M 結果 $462.2M ◎
EPS ;予想 $0.17  結果 $0.23 ◎

2023年  ガイダンス
売上高 ;予想 $2.01B  新ガイダンス $2.15B ◎
EPS ;予想 $0.91  結果 $1.08 ◎

KPI
NRR⇒123.9%(前回121.8%)◎
ARR⇒YoY+65%◎
⇒一言で表すと、最高です。いい決算でした。年末の金利上昇リスクに対するグロース株処分時に売っていましたが、2月25日にウクライナ侵攻の暴落時に改めて買い付けました。買値は$168。買ってて良かった$CRWD。


●このタイミングで改めて投資戦略を整理
ロシアのウクライナ侵攻という”世界の有事”でアメリカマーケットはギクシャクしていますが、改めて整理してみようと思います。

まず、アメリカ経済はインフレが目下の不安材料です。

そこで、FRBはインフレ退治の為にアグレッシブな「利上げ」と「QT(保有資産縮小)」を行うほかない状態でした。

しかし、このタイミングでロシアがウクライナへ軍事侵攻を行い、欧米諸国はロシアへの経済制裁を行います。当然アメリカだけでなく世界のマーケットはギクシャクしています。

今後どうなってゆくのかが分からない状況の中、FRBもすぐにでもアグレッシブな「利上げ」や「QT」を行わなくても良い口実が出来たと思います。本当にどうなるか分かりませんので。

そうこうしているうちに、原油価格の高騰⇒ガソリン高を代表とする物価上昇やコロナ給付金ブースト効果が尽きたのか、下記、アメリカの家計貯蓄率が下がり始め、コロナ前の水準に戻っています。

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このまま行くと、戦争が早期解決をしない限り、原油や天然ガス、穀物などの価格も下がりづらいと思うので、インフレ下のまま個人消費は落ち込み、米国は不況入り(リセッション)してしまう可能性もありますね。

ちなみに、過去アメリカ景気が不況になる前には原油価格(ガソリン価格)の高騰と長短金利差縮小と逆転現象(逆イールド)ありました。

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こうなるとストレートに考え、徐々に需要が減りインフレが落ち着いてくるので、金融引き締めによる金利の上昇が相当マイルドなものになるかもしれない、というシナリオが頭にあります。

もし、このシナリオ通りであれば、短期では“金利が低い”位置にある「ヘルスケア」「生活必需品」「ハイテク(グロース)」あたりに投資できるかもしれません。

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基本的には金利が低ければ(引き上げ見通しもマイルド)、株は買いなので、短期でどうこうではないにしろ、向こう数年で相場がグダグダしているならば、それは全米株式や全世界株式インデックスなどの長期枠にとっても良い仕込み場になるかもしれないと思っています。

私のメインシナリオとしては、米国のリセッション入り、株価軟調局面が来ると考えているので、その場合、過去のリセッション局面での平均的なS&P500指数の直近高値からの下落幅「33%」を覚悟しています。

ほぼ同じ動きをする$VTIでは182ドルくらいまではあり得るかなと思うので、全米と全世界指数連動インデックスファンドの積立額増額をセットし、現金余力を常に残しながら下落局面で少しずつ買い向かおうと思います。


■3月後半に私がすること

●毎月の積立投資枠の増額
前回の記事で詳細は書いていますが、3月より主には特別口座でのインデックス積立額を40,000円増額しています。

今後の投資戦略を考えたときに、短期トレードで儲けられる自信がないことと、この状況でスポットで大きく買いに向かうのは正直怖いです。(アノマリー的には有事は買いですが…)

もし、私のシナリオがハズれてアゲアゲになっても、コアに添えてるインデックス部分でβは取れるし、リセッションになっても買付を継続していれば平均取得単価は下げられる。

気持ちとしても「まぁどうせ10年以上売る予定はないのでいいか」と、シナリオ通りでも、シナリオ外しでも、どっちに転んでも大丈夫なのはインデックス積立増額しかなかったですね。

■まとめ

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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まとめると、、
●インフレ「ヤバい」
●戦争「ヤバい&長期化かも?」
●金利「方向不明」
●景気「ヤバい…かも」
≒「株ヤバい」

そう、株はヤバいのです。現在のところ、”調整相場”ですが、”ベアマーケット”の足音は聞こえてきていますね。

ショート(売りから入る)やコモディティトレードを機敏に出来る人はなんとかなるかもしれませんが、私のような庶民には無理です。

こうなると覚悟も大事だと思うんですよね、精神論になってしまいますが。

まだ若く、資産形成期で自分の人生が終わるまでに時間がある人であれば、「ここから株は10年は下げ続ける」というシナリオも念頭に、ひたすら積み立てるその覚悟をもって乗り越えていきたいです。

下落相場は積立投資にはプラスなのですから。


【お知らせ】

2022年からこちらのnoteの記事を読んで頂いている方と一緒に何かやれないかと考えていまして、

下記サポート欄にも書かせて頂きましたが、サポート及び購入頂いた金額はこのnoteの新コンテンツ用に$VTという世界の株式を丸ごと買う様なETFを購入しモニタリングしていきたいと思います。
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購入タイミングは図りません。買付可能金額に達し次第順次買い付けを行います。

まだ株式投資をしたことが無いという人の為に、買付手順等もアップしたいと思います。

運用益部分に関してはどこかに寄付する等も検討中です。

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