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【短編小説】学校文化保存委員会

 コの字型に並べられた机とパイプ椅子が埋まっていく。
 カーテンを引いてはみたものの、公民館の安カーテンは光りをあまり遮らず、ところどころに黒い筋のような汚れがついた会議室は酷くみすぼらしく見えた。
 並んだ面々を見て思わずため息をこぼしそうになるが何とか堪えて
「それではこれより、学校文化保存委員会を開始します。お手元の資料をご覧ください」
 薄暗い室内で紙をめくる音がバラバラと聞こえる。
 かつての授業みたいに一斉に、とはいかない。ここに並んだ顔の中には指を舐めて必死に紙を捲ろうとしている顔もある。

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1,486字
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