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スウェーデンのクリスマス

2022年のアドベントが始まるのは、11月27日。
12月25日のクリスマスから遡って4週前の日曜日から、アドベントが始まります。キャンドルを一本ずつ灯して、クリスマスが来るのを待ちます。

この時期は、夜もすっかりと長くなります。外も冷え込みます。

アドベントが始まると街は、クリスマス、「Jul」の飾り付けでいっぱいになります。家の窓には、キャンドルを模したライトが置かれ、ダビデの星型のライトが下げられます。

各地には、クリスマスマーケットが設置され、グロッグ(Glögg)と呼ばれるスパイスが香るホットワインを手に幻想的な街に繰り出します。

グロッグ(Glögg)

グロッグの他に、この時期ならではの飲み物やお菓子があります。ユールムスト(Jul Must)は、コーラのような飲み物です。Lussekatt (ルチアのロールパン)は、猫のしっぽのような形をしたパンです。サフランが入ったこのパンは、この時期だけの特別なパンです。


Lussekatt

クリスマス時期には、一人暮らしをしている家族や遠くに住む家族が家に戻ってきます。

どの家族でも、子供たちがハッピーに過ごすことに、全力を注ぎます。

今は、家族の形は多様化しています。離婚して別々に住む家族や、元妻、元夫、再婚に伴い新しく増えた家族も集い、クリスマスを祝うこともあります。

スーパーなどでは、クリスマスのお菓子やグッズが並びますが、各家庭でも、クッキーを焼いたりと大忙しです。

クリスマスまでの日曜日には、グロッグやpepparkakorと呼ばれるジンジャーブレッドを食べながら家族で楽しいひとときを過ごします。

ルチアの日 12月13日

スウェーデンでは、12月13日に、ルチアの日をお祝いします。

寒く暗い冬のスウェーデンに、光の精が舞い降りたかのような、幻想的なお祭りです。

真っ白なガウンを着た女の子と男の子が、クリスマスキャロルを歌いながら、行列して歩き、老人ホームなどの施設を訪れます。ルチアに選ばれた女の子だけが、リースにキャンドルを灯します。女の子は、リースを、男の子は、黄金の星を飾った円錐形の帽子(stjärngossar)をかぶったり、ランタンを持ったトムテの格好をしたりします。

クリスマスツリー

クリスマスの前までに、クリスマスツリーを準備します。

街に住んでいる場合は、広場や町中にできるツリー売り場でクリスマスツリーを買いますが、田舎では、山から取ってきます。そして、ツリーに、色とりどりの飾り付けをします。スウェーデンは、自然の素材を使った飾り付けが多いです。そして、部屋いっぱいのクリスマスのデコレーションをしていきます。

近年では、エコフレンドリーなツリーも多く見かけます。

木や藁など自然の素材を使って、毎年使えるツリーは、北欧のお洒落なデザインで、人気があります。

クリスマスツリーの下に、家族のプレゼントを置いておきます。プレゼントのラッピングは、再生紙などを使い、出来るだけシンプルにします。ラッピングには、中に何が入っているかをなぞなぞやヒントを書いておきます。

サンタクロース

サンタクロースは、トムテと云われる妖精の姿をしています。

クリスマスイブには、トムテの為に、チェリーとアーモンドが入ったライスプディングを置いておきます。

そして、トムテの格好をした家族の一人が、家の扉をノックします。

トムテがプレゼントを持ってきたのです。

クリスマスディナー

スウェーデンのクリスマスディナーは、Julbord と呼ばれるハムなどのクリスマスバイキング(smörgåsbord)です。それぞれの家庭によって内容は違いますが、ミートボール、ニシンの酢漬け、レーズンブレッド、スモークサーモンやビートサラダなど、色とりどりの華やかなお料理がテーブルを飾ります。

最後に

夜が長く、寒いこの時期は、気持ちもふさぎがちになります。
そんな季節ですが、クリスマスには、家々の窓の光の飾り付けやトムテの真っ赤な帽子で、色彩と灯がたっぷりになります。

スパイシーなホットワインで、温まります。
家族が集い、人の優しさが満ちあふれます。
施設にいる人には、寄付が送られます。

スウェーデンのクリスマスは、世界の人々を魅了します。

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