見出し画像

カンボジアで乳がんになるvol5. 主治医と出逢う

バンコクでエコー、マンモ、針生検をして7月2日に乳がんという診断を受け、すぐにでもと外科手術を勧められたけれど、セカンドオピニオンが欲しかったこともあり、日本へ行き、7月19日にむらさき乳腺クリニック五反田で同じ検査、エコー、マンモ、針生検をした。その結果が8月8日にでて、バンコクでの結果と同じく、乳がんという診断を受けた。

むらさきクリニックから紹介状をもらって東京のT病院へ。
クリニックでお世話になった今井むらさき先生はめちゃくちゃサバサバしていて話しやすい女医さんで、私がカンボジアから来ているということをすごく配慮して検査やスケジュールを考えてくれた。先生との出逢いに感謝。
むらさき先生のおすすめの女医さんがいるT病院を紹介してもらい、今日14日に朝から病院へ。

むらさき先生曰く、主治医のT先生はめちゃくちゃサバサバしてはっきりものを言ってくれるデキる女医さんで、女性の気持ちもとても理解してくれる方とのことでした。
実際に会ってみた先生は、サバサバというよりも、とってもとっても丁寧にはっきりと話をしてくださる方でした。

先生の言葉でいちばん有り難かったのは
「治療方法を考えていくうえでいちばん大切だと思うのは、癌とどう向き合うというよりも、これからの人生と向き合うことだと思うんです。これからの人生をどう生きたいか、それによってどんな治療方法を選択するかってことになると思います。まずはMRIやPETなど全ての検査をしてその結果を集めて、これからどうするか一緒に考えましょう」

最近の私がずっと考えていたことは、
この先の人生をどう生きるか、ということでした。
癌という病気になったことは私の人生にとっても意味のあることで価値のあること。
せっかく癌になったのだから、この意味をじっくりと深く考えたい。癌にならなければもらえなかった時間、出逢い、気づき、学び、苦しみ、喜び。。。。。癌と言われてまだたった1ヶ月ちょっとしか経っていないけれど、今までの人生でこんなに生きることに向き合ってきただろうか?というほど生きることについて真剣に考えている。

そんな私に先生がいちばん最初に言ってくれたのが、これからの人生をどう生きるか?って言葉。この先生に出逢えてよかったと一瞬で思えた。

そして先生が、「今がいちばんキツイよね。癌だとわかっているのに、治療方法も決まっていない、癌が転移しているかもまだわからない、自分の体がどうなっているか、それをどうするのか、わからないことや決まっていないことだらけで。」

確かに人間はわからないこと、未知なことに対して不安を持つ。私もちょっと前までは不安な気持ちが強かった。でも今は癌になったおかげで出逢えた人たちや親友たちのおかげですごく前向きに新しい人生の目的を見つけつつある。

西洋医学の癌治療というのは、癌細胞という目にみえるものを排除する、体から消す、切り離すことだけを目的にしていると思っていたけれど、T先生は目の前にいる人の心という目に見えないけれどその人の人生にとって大切なものを中心に癌治療を考えてくれている。

MRIやPETの結果が出て、また先生とこれからの人生をどう生きるかを話す時間が持てることが今から楽しみです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?