半導体製造管理とData Science
はじめに
以前に反響が良かった半導体製造とData Scienceの続編として、次は半導体製造管理とData Scienceに関してまとめてみたいと思います。以前のnoteと何が違うかですが、以前のnoteでは歩留まり解析に焦点を当てました。歩留まり解析をする上でどの様な統計解析やToolを使用するかが主だった内容でした。今回は製造管理ということで歩留まり向上ではなく、歩留まりをどの様にして一定に維持し続けるかに関してまとめてみようと思います。この一定に保つという部分がが管理ということになります。
内容としてはどの様な機械学習モデルを使うと上手く半導体製造管理ができそうかに関して自分なりの考察を書いています。機械学習に関しては勉強中なので間違った認識があるかもしれませんのでその時はコメントで教えてください。
今回の内容でいくつか専門的な用語等があります。事前に以下のnoteをご参照されてから読み始めると理解しやすいかと思います。
製造管理とは
製造管理は大きく分けて3つあると自分は考えています。工場や企業の考え方によって多少変わるかと思いますが、製造業としては以下が最低限管理される項目だと自分では認識しています。それぞれに関して簡単に説明したいと思います。
納期管理
コスト管理
歩留まり・品質管理
納期管理
発注が確定してから、製品が納品されるまでの期日を管理する項目です。製造ライン内での装置メンテ状況や各装置のTATやCapacityを考慮しつつどの様に製品を流すかが問われます。
コスト管理
製造装置を稼働させるための電気・水道料金や材料費の管理となります。それに加えオペレーターの人件費や工場の稼働率もコストとして換算されてきます。なのでそれらを加味して最も効率よく工場を稼働させるのはどうすれば良いかが問われます。
歩留まり・品質管理
歩留まり・品質管理は相互関係にあるので一緒に書いています。理由は品質基準を定義し、その基準を満たすように製品を製造するのが一般的なので、品質未達のもののが多発すると歩留まりが落ちることになります。なので品質管理と歩留まり管理は言葉が違うだけて本質的に同じことを言っていると自分は理解しています。この部分は歩留まりを常に一定に保つには何をどの様に管理すれば良いかが問われます
ここまで読んでワクワクしてくる人は製品管理に向いている人です。めんどくさいなぁと思う人は普通の人です。ですがここにData Scienceが絡んでくるというのを説明すると面白くなるかもしれません。
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アメリカSilicon Valley在住のエンジニアです。日本企業から突然アメリカ企業に転職して気が付いた事や知って役に立った事を書いています。