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Jetson Xavier NX で実現するEdge AI (前準備編)

 これからNVIDIAより発売されているJetson Xavier NXという誰でも簡単に扱えるEdge AI kitを使用し、実際にEdge AIを実現する方法に関して複数回に分けて投稿していきます。
 そもそもEdge AIってなに?Jetsonってなに?という方は事前にGoogle等でお調べください。簡単に言うと、今までCloud上の高性能コンピューティング環境でしかできなかった高度な処理を安価で小型なもので代用すると言うものです。ここで重要なのは、どのように処理を軽くするかと言うところです。これに関しては連載中に少しずつ書いてきたいと思います。
 今回は前準備編と言うことで、どのような機材を買い準備すればよいかを簡単にまとめておきます。日本でも全く同じものが買えますので是非ともご自分で調べてみてください。

Jetsonとは何かと何を買うかを決める

 NVIDIAよりJetsonシリーズが幾つか発売されています。Nanoという入門から、Xavier AGXという業務用とでも使えるものまで幅広いラインナップです。またOSを動かすためにARMのCPUコアも内蔵しており、気軽にGPUで色々なことができるのがこのシリーズの醍醐味です。この中から今回のシリーズの目的合うものを選ぶ基準やどのような資料を参考にしたかをまとめています。
 公式Pageにベンチマークを実施した結果が纏まっていますので、これを参照していただければ分かり易かと思います。

 グラフにしてわかりやすくしたものがこちらになります。

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 Jetson nanoは入門用でXavier AGXは本格的なEdge AI用となっています。ラインナップとしてははっきりと別れており、Xavierシリーズはハイパフォーマンス用で、その他は入門用という風に見えます、ここで注目する点は、Xavier NXがAGX寄りの性能を有していることです。さらに注目すべき点は価格です。AGXよりも高くなく、かつ性能はAGXということから、ある程度の性能を出して遊びたいはNXがおすすめとなります。

 ・AGX :$699 (無線Moduleなし?)
    ・NX :$399(無線Module付属)
    ・Nano:$99(無線Moduleなし)

 今回はベンチマークの結果より、コスパが良いJetson Xavier NXを選択しました。フルではないですがモデル更新用の機械学習もEdge AI中で走らせたいのと、Real timeで処理したいものもあるので、ある程度パフォーマンスに余裕を持たせたかったのも理由です。

セットアップに必要なもの

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アメリカSilicon Valley在住のエンジニアです。日本企業から突然アメリカ企業に転職して気が付いた事や知って役に立った事を書いています。