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見世物小屋系ロック芸能ってサイコーじゃん! Specimenを(いまさらながら)讃美する。



Speciman。サーヴィス満点の怪しいアングラ芸能感、不穏な性的ファンタズムに満ちあふれたトランスジェンダーな演出、異端を気取るファッションセンス、そして闇のなかでの解放感、すばらしい! しかも、意外にも構成的に作曲されていて、演奏も巧い。ライヴはさぞや女の子たちがキャーキャー盛り上がったことでしょう。もったいない才能です。




ぼくはUKの音楽プレスをほとんど読んでいませんが、よく聞く話は、〈かれらは最初に持ち上げるだけ持ち上げといて、セカンドアルバムで梯子を外してこきおろす〉らしいですね。


もっとも、DAVID BOWIEが十年間持ったことや、美容室系アイドルバンドと呼ばれもしたUKのバンド、JAPANが3枚目の"Quiet Life"で芸術化して、一気高評価されたのは、かれらにハイカルチュア(いまや死語?)への目くばせがあったからでしょう。(ぼく自身はJapanを好きだけれど。当時尖りまくっていた坂本龍一さんとの交流も忘れ難い。)結局プレスはそういうのに弱い。ほんとはかれらは音楽~ロック・ショウ以外のものを信じてるんじゃないの? という疑いが濃厚です。



音楽に限らず、もはや批評を信じている人などほとんどいない。にもかかわらず、(不幸なことに)歴史をでっちあげるのは批評ですからね。



卑近な例では、1970年代『ミュージック・ライフ』が没落し、他方、『ミュージック・マガジン』や『ロッキング・オン』がそれなりに影響力を持ったことも同様の例ですね。



しかし、見世物小屋系ロック芸能を舐めてはおもしろくもなんにもない!


thanks to 湘南の宇宙さん

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