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将棋に習う知識の使い方

このnoteでは、何度か知識の使い方について、書いています。
さて、この問題を考えると、知識の使い方について、将棋への対応が一つの切り口になる、と解りました。

つまり、将棋の着手を考える時、大きく分けて二つの側面があります。

  1. 盤面全体を見てどの着手がよいか候補を選ぶ

  2. 選んだ候補の先を深く読む

この発想は、知識の使い方で

  1. 現状を上手く切り取り

  2. そのモデル上で理論検討

と対応しています。

さて、コンピュータ将棋の歴史を考えてみましょう。私は1970年代頭から、人工知能に触れてきました。その時代のコンピュータ将棋は

  • 将棋の手を読む

  • 評価関数をつくりよい手にする

と言う発想でした。極端に言えば、将棋のルールを何とかプログラムで実現したレベルです。当時の主記憶は、キロバイト単位と言うことを考えると、これでやっとの世界でした。

なお、当時の研究では

人工知能とパターン認識は別研究会
(学習はパターン認識)

と言うレベルでした。

さて、このようなコンピュータ将棋の分岐点は

多数の棋譜から学習

と言う手法の出現です。これに、ディジタル情報の増加、コンピュータ能力の長足の進歩が入り

プロのトップレベルに対抗できるソフト

が出現します。こうして

コンピュータ同士の対戦で自動学習

も行うようになります。

この力を用いて

  1. 学習データから局面での最適着手を選ぶ

  2. そこから深読みをして詰めがあれば読み切る

と言う形の

強い将棋ソフト

が出現しました。

さて、もう一度私達の問題解決に戻りましょう。

学校社会的に

与えられた問題を解く

訓練は、色々と行われています。これは将棋で言えば「深読み能力」です。
しかしながら

どのように現状を見る
どこから着手

と言う力を育てる方法の、体系的な訓練はできているのでしょうか?

今までの記事も参考にしてください。
生きた知識の成功手順|鈴木良実 (note.com)
理論を使う人になれ|鈴木良実 (note.com)


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