将来予測できる人材確保
ここしばらく
社会の変動の予測
について書きました。これを書いた動機は
自らの反省
社会の変動予測の失敗
で
所属部門の衰退
と言う苦い思い出があるからです。そこで
将来の予測能力の開発法
を、学問的方法や物語方法で模索しました。最初は社会学利用から話を進め、物語的な発想の大切さも書きました。
社会学は活かせるか|鈴木良実 (note.com)
社会の変化を予測説明する力|鈴木良実 (note.com)
社会の変化予測は学問か?|鈴木良実 (note.com)
しかしながら、こうした予測力を持つ人材は、どれほどいるのでしょうか?もっと言えば、予測可能でしょうか?
これに対する一つの答えは、ドラッカーの「予測しないで兆しを見る」発想です。
社会の予測は必要か?|鈴木良実 (note.com)
さて、ここでもう一度
対応できる人材はどれほどいるか?
と言う問題について、考えました。
検討の切り口として、ドラッカーについて、考えます。ドラッカーは、ドイツでユダヤ系の家に生まれ、フランクフルト大学で法学博士の学位を取り、イギリスでケインズの講義を受け、アメリカに移住し
アメリカの経営学
の祖の一人となっています。
さて、ここで「アメリカの経営」について、もう少し考えましょう。前にも書きましたが
アメリカは(ヨーロッパ諸国と比較し)
職人が不足
なので、フォードシステムの単純化や、自動化が進みました。
この発想が、管理者などにも影響しています。つまり
徒弟的な訓練でなく
決まったメソッドで訓練
を採用しています。例えば、第二次大戦中の、アマチュアから指揮官を作るマニュアルでは
命題:上位より与えられた「任務」を分析し達成する優先度を決める
前提:作戦地域を規定し特性を明らかにする。
現在までの敵情を明らかにし、将来の可能性を列挙する
自部隊の状況を掌握し、敵戦力と比較し、こちらがとりうる「行動方針」を列挙する分析:全ての「敵の可能行動」と「見方の行動方針」を総合的に組み合わせてシミュレーションを行い、行動方針の選択の鍵になる要因を見いだす
綜合:比較のための要因に優先順序を付ける。行動方針を比較し、時間空間の要因を考える
結論:行動方針を選択し、問題点と対策を明らかにし、作戦計画の骨子を作成する
と言う風に、しっかり手順が決まっています。こうした、列挙・組み合わせ・評価、と言う発想なら、比較的多くの人間が対応できます。
しかしながら、こうした手法では
想定外の事態への対応
は難しくなります。さて、アメリカの社会では、こうした社会変動に対応する指導者を、どのように見いだしているのでしょう。私の見るところでは
育てるのではなく邪魔しない
機会を与えて成功すれば認める
失敗すれば放り出す
が多いようです。
この方法の他に
将来予測の訓練
はできないか、もう少し考えようと思います。
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