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「カンタン酢」が作る家庭の味

ミツカンのカンタン酢と本みりんの1Lボトルのビジュアルが似ているため、いつか間違える日が来るだろう……というマンガを描いた。

そうしたところ、「私のことかと思った」「すでにやらかした」「酸っぱい煮物ができた」「もう2回も間違えている」といったコメントが、SNSで続々と寄せられたので驚いた。

やっぱり見分けにくいよね、と共感したのもあるのだが、それ以上に、カンタン酢が日本の家庭にここまで当たり前に浸透していることが驚きだったのだ。

めっちゃ便利なカンタン酢

「いろいろ使える」とラベルにある通り、カンタン酢はとても使い勝手のいい調味料だ。少々甘めなので、床山は他の調味料で調節しつつ使っている。聞けば、管理栄養士の資格を持つ料理上手な友人でさえ、1Lボトルを常備しているというではないか。

酢めし、酢の物、浅漬け、ピクルス、ポテトサラダ。ゆでたモヤシにかければ一瞬で和え物ができるし、ごま油をプラスすればナムル風。オリーブ油で炒めたパプリカにかければ簡単マリネの出来上がり。肉にも使える。生姜焼きや鶏肉の煮込みなども酢の力でさっぱり仕上がり、美味しいという。

床山はカンタン酢を使い始めて2〜3年になる。当初はハーフボトルを買っていたのだが、すぐなくなるので、今では1Lボトルが戸棚にないと心地がわるい。すっかり手放せない存在になってしまっている。

Before カンタン酢 → After カンタン酢

お酢は、少々ハードルの高い調味料だと思う。
まず、醤油などと違い、そのまま使うことがほとんどない。他の調味料と混ぜて使うわけだが、三杯酢や二杯酢は配合がなかなか覚えられないので、その都度検索するはめになる。レシピを見ずに適当に混ぜてしまうと、なかなか味が決まらなかったりするから厄介だ。また、ツンツンした酸味を飛ばすために、作り方によっては鍋で熱して混ぜろ、という。面倒くさい。
お酢って難しい……。カンタン酢を使い始める前は、酢の物が食卓にのぼる頻度はとても低かったと思う。

そこへ登場したのがカンタン酢だ。まろやかなので加熱する必要もなく、味がすでに決まっているため、基本的にはかけるだけ。以上、終了!
比較的時間に余裕のある床山でさえ、この簡便さには感激したのだから、働きつつ子育てをしているような人にとっては、それ以上に輝いて見えたのではないかと思う。
昔ながらのていねいな家庭料理を作っている人からするとチートのように感じられるかもしれないが、はっきり言って少数派だろう。このお手軽な美味しさには、罪悪感が入り込むスキもなかったというのが実感だ。

カンタン酢=家庭の味

いったん使われ始めると、あっという間に調味料の一軍入りをしてしまうカンタン酢。もう、それぞれの家庭の味として日本を席巻しているのではないかと思う。2008年の販売開始から13年。カンタン酢で大きくなった子どもたちは、これからどのような食文化を築いていくのだろう? 家庭科の教科書や料理本には載らないかもしれないけど、簡単・便利で美味しい調味料として、親から子へ伝えられていくのではないだろうか。

ミツカンさん、これからも応援しています!
できたら、みりんと区別しやすいデザインにしてくれたら嬉しいな。

いただいたサポートで、少し美味しいおやつを買おうと思います。明日への活力です。