芹沢怜司の怪談蔵書「18.映像の先へ」
影が差した気がしてカーテンを開ける。
期待通り隣にはコンビニが建っていた。これでいつでも買い物に行ける――なんて思うのは知人ぐらいだ。ちなみに彼からの連絡はまだない。
今日はもう寝てしまおうか? いや、もう一つぐらい怪談話をしてもいい。そうだな……絶対に寝室に出現しない話にしよう。これ以上寝室に呼び寄せるのはごめんだからね。
【映像の先へ】
これは友人の身に起きた出来事です。
友人――A子は大のB級ホラー映画好き。なんでも低予算で作られた映像の方が妙なリア