ヤモリとの暮らし

うちの周りには、何匹かのやもりが住み着いている。お風呂場や台所、内からの灯りが漏れる窓には、よく姿を見せてくれる。この時期は、お風呂で湯船に浸かりながらぼうっとしていると、やもりが窓辺に現れることが多い。

やもりは、家を守ると書いて「家守」。
そのおかげなのか、うちはもう建ててからだいぶ経つ家だか、鳴家くらいしかない。台風などで瓦が飛んだり、窓が割れたこともないし、夜に門灯をつけていても、羽虫に困ったことはほとんどない。台所の窓に張り付くやもりには、「いつもご苦労さまです。」とみんなで感謝している。

最近、小さい、今年生まれたのだろうやもりが、お風呂の窓に現れるようになった。去年尾が切れていたやもりも、小さなしっぽを生やして、やってくるようになった。みんな一定の間隔で窓に現れては、我が家を見守ってくれている。

やもりは爬虫類なので、苦手な人もいると思う。だけど、家を守ると書いて家守。家の守り神として、うちでは大切にしている。もし見つけても、そっとしておくし、猫がちょっかいをかけようとしたら、猫を回収する。やもりが過ごしやすいよう心がけているつもりだ。

今年も、産直に梨が出回り始めたり、トマトが少なくなってきたり、秋の香りがしてきた。そろそろやもり達も、冬眠の準備にかかるのだろうか。

来年の春。また元気な姿を見せてくれるよう、今からたくさん蓄えて、温かい寝床を見つけて欲しいと願う。

末永く、よろしくお願いします。

#やもり #日常 #エッセイ #随筆

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