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菊池真理子「依存症ってなんですか」

「酔うと化け物になる父がつらい」
が、映画化されるまでに、
なったことは、
私の心の救いになりました。
酔っ払った父を、
許せるか、許せないか、
自分の気持ちの落とし所を探す糸口を、
マンガでわかりやすく表現されていることは、
私の中では、「革命的」なことでした。

私の父も、お酒で急性肝硬変になって、
死んでしまいました。
あの時は、親戚たちがとても嫌な顔をし、
軽蔑の眼差しで私を見たこと、
一生許せません。
しかし、父のことは、
この歳になったかな、
断酒してきたからかな、
ああ、本当に孤独で辛かったんだ。
と、わかる気がしています。

経緯が似ていてね、
(母が自殺、父がお酒)
体質的に菊池真理子さんは、
「飲めない」人なので、
ここまで自分の心の痛みに、
懸命に取材される様子が描かれていてね、
私は、酔っ払って化け物になった側なので、
そのように、
「飲む人、飲んで溺れてしまう人の気持ち」
に寄り添う本を作ってくださったことに、
すごいなあ。すごい勇気と覚悟が、
あったのではないかと、
(その様子も描かれています)
決して、上から目線ではなく、
「どうして?」が、
このように有名な人との出会いがあり、
依存症でもないのに、
このアンダーグラウンドな世界に、
飛び込まれたことを尊敬しています。

マンガで描かれた生の声。

また、付箋だらけになりそうな、
一度、読んで、
また何度も読み返しますが、
今、一番印象に残ってるページと、
先生の言葉を抜粋します。

埼玉県立
精神医療センター
副委員長
成瀬暢也先生の言葉を。

やめたくてもやめられない病気なのに、
治療より矯正しようとしてたんだよね。
治療者側にも依存症は、
好きな酒に溺れて自業自得
って誤解を拭いきれない人がいるのかも
話をするとわかるでしょ、
お酒がなかったら
生きていけなかった人たち
依存症の人の飲酒は、
”人に癒されずに
行きにくさを抱えてた人の
孤独な自己治癒”
なんだよね。
そんな人が
なんとかしたいと思って、
精神科なんて来づらいのに
頑張って
来てくれるのってすごいことじゃない
そしたら自然と「ようこそ」
飲酒は症状だから。
これまで
傷ついてきて
さらに長丁場の回復に
つきあう家族も
きちんとサポートされなきゃいけない。
でも、依存症の人って、
お酒だけが命綱で、
嵐のような人生を送ってきた人
代わりのものを与えずに
とりあげようとしたら
よけいにしがみつく

本の宣伝をしたいわけではありません。
世間一般の「依存症」のイメージが、
あまりにも悪い「人間失格」で、
社会から疎外され、差別され、
スティグマ(烙印)が押されることに、
世間一般が怯えすぎて(私もそうでした)
適切な治療に向かわないことが、
あまりにも多いからです。

酒の瓶を持って、道端で寝ているような、
人ももちろん「アルコール依存症」に典型なのかも
しれませんが、ごくごく普通に見える人にも、
依存症の可能性があるし、
誰でもなり得る「病気」だと、お伝えしたいのです。

データーでは、800万人いるとされている
「アルコール依存症」の中でも、
専門病院につながって治療する人は、ほんの5%。
そこからの「回復」の確率は、限りなくゼロに等しいです。

お酒を飲んでいると、飲んだ本人だけの問題ではなくなります。
愛する人、友人、家族、失くします。

飲酒をコントロールすることは、実は、無理なんですね。

先日NHKで放送されていた「クローズアップ現代+」の、
リンクを貼っておきます。
目が痛い話かもしれませんが、現実です。

あなたにとって、
素晴らしい1日でありますように。🍀🍀🍀

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