切手はどこへゆく【第十二話】
一つ前の授業と打って変わって、わたしの目は冴えていた。
先生がおしゃべりで、それに便乗してなのか、教室にいる生徒たちも、どことなくにぎやかだったからかもしれない。それと、すぐ隣で広がっている違和感のおかげで、すっかり睡魔は追いやられてしまったようだ。
先生の楽しそうな笑い声に隠すようにして、一つため息をついた。
「じゃあ、次回の授業では、各グループで調べた内容まとめて、プレゼン準備するように。よろしくね~」
チャイムが鳴る少し前に、先生はそういって授業を締めた。
教室