切手はどこへゆく【第六話】
先生の声に促された大群に混ざって、三年生の教室がある階まで階段を上った。
階段を上って、少し乱れた呼吸を整えてから、教室のドアを開けた。
無駄にきょろきょろしてしまうのは、きっと少し不安な気持ちもあるのだろう。教室全体から感じる、どことなく探り探りな様子を見て、不安に思っているのは、自分だけではないのかと、仲間を見つけたような気持ちになった。
「なんかさ、三年生、って感じするよね。」
部長はそう言いながら、自分の出席番号に合わせて席についた。
わたしもそれに合わせて、部長