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「加賀恭一郎」路線に変更?:読書録「透明な螺旋」

・透明な螺旋
著者:東野圭吾
出版:文藝春秋

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<ガリレオの真実>
<ガリレオの愛と哀しみ>
<愛する人を守ることは罪なのか。
シリーズ最大の秘密が明かされる。>

…と帯で煽りまくるw「ガリレオ」シリーズ第10弾。
電子書籍にネガティブな東野さんのスタンスには賛成できないんですが、このシリーズは買っちゃうなぁ。

もっとも個人的には「短編」の方が好きなんですけどね。
「物理」的なトリックを使った「え?それあり?」って話が一番好きです。(本作中でも言及される「レールガン事件」とか)
しかしそんなのナンボも出てくる訳でもなく、「論理的」「合理的」推論から真相に迫り、最後の一枚のところで「情」を垣間見せる…って長編のスタイルも楽しませてもらっています。

本作については帯の煽りは行き過ぎにしても、シリーズとしては一番「情」の部分が出てるのは確かでしょう。
ちょろちょろ湯川先生の「過去」にも言及されてて、なんだかノリとしては「加賀恭一郎」になってきた感も…w。
いや、作者は一緒なんだから、別にいいんですが。
その分、「論理モンスター」ノリが後退しちゃってるのはチョット寂しいけど…。
一気読みするくらい面白かったのは確かですけどね。

映画の第3弾もできるようですし、本書での「振り」を考えると、まだ「続編」は期待してもいいかな?
そっちはそっちでいいとして、「とんでもトリック」「論理モンスター」路線の方もお忘れなく…と申し添えたい。


#読書感想文
#透明な螺旋
#東野圭吾
#ガリレオ

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