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今のところ程よい「重さ」ですが、不穏な気配もw:読書録「P分署捜査班 集結」

・P分署捜査班 集結
著者:マウリツィオ・ジョバンニ 訳:直良和美
出版:創元社推理文庫(Kindle版)

めっきり重くなっちゃった「特捜部Q」(しつこいw)と、コメディ感があって軽妙な「パリ警視庁迷宮捜査班」。
ナポリを舞台にした本作は、「その中間」…ってとこでしょうか?
はみ出し者が集まってチームになって事件を解決する…って構図は共通するんですが。

作者はイタリア版「87分署」を狙ってるらしいですが、滑り出しとしては上々ではないか、と。
それぞれのキャラクターが、それぞれ「背景」を持ってて、含みを感じさせつつ、持ち味を活かしていく展開。
ストーリーも「連作」を匂わせる展開になってて、「次」への期待が高まります。
主人公(ロヤコーノ)の「色男」っぷりも含めてw。

ただまあ、なんと言いますか、微妙な「闇」もそこここに顔を覗かせてるんですよね〜。
まあ、こういう連作の場合、そういうのを追いかけていくのも「味」なんですけど、行き過ぎると「特捜部Q」になっちゃうしな〜。

続きが楽しみなシリーズものの登場を喜びつつ、先行きには若干の懸念も…っていうのが正直なとこです。
杞憂に終わってくれるといいんですが…。

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