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題名で得して損してるかもw:読書録「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本を進めまくった1年間のこと」

・出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと
著者:花田菜々子
出版:河出文庫

ジェーン・スーさんが「over the sun」の中で薦めてた本。
スーさんおススメじゃなかったら題名で敬遠してたと思うんですが、読んでみたら無茶苦茶面白かったです。
このインパクトで本になったんだろうし、読まれもしたんでしょうが、それ以上に題名で敬遠されて読者を逃してるような気がしなくもないですねw。


内容は全く「題名通り」なんですが、中身は単なる「本のおすすめ」をしまくるんじゃなくて、中心となるのは「自分探し」だと思います。
惚れ込み、生かされ、自分を成長させてもくれた「ヴィレッジバンガード」の変質に悩み、
夫との関係性にも躓き、
自分が何をしたいのか、どうなりたいのか、
分からなくなって悩み、彷徨う主人公が、出会い系サイトを使って、会う人に本を薦めまくる中から、自分がしたいこと、なりたい姿を見つける…という話。


と言っても、こう言う本ですからね。
見つけるのは特に「世間的に成功する」「起業して、大金持ちになる」ってな話じゃなくて、サブカル人間が変わっていく社会の中で「自分の居場所」を自分で見つける覚悟をするって感じです。
ちょっとサブカル系にも足を突っ込みかけた人間としては、なかなか胸をつくものがあります。
いや、絶対こうはなれんけどw。



僕自身は「出会い系サイト」「マッチングアプリ」は使ったことがなくて、どう言うものかも全く分からないんですが、もちろん「恋人探し」や「ナンパ目的」で使われてるんですけど、そう言うのを抜きにした「出会い」を目的に使う人もいるんですな。(サイトによってそこらへんの色合いが違うのかな?)
ここら辺のことは作者がしっかりコメントしてて、危険性を指摘するオッサンに対してはこう言ってます。

『あなたの助言は床に落ちてるホコリみたい」

…すみません。
30過ぎの女性に、何を偉そうに説教しようとしてんねん…ってことかなw。


作者はその後、離婚し、ヴィレッジバンガードも退社。
いくつかのサブカル系の書店で働いたのち、最近自分で書店を開業したようです。(蟹ブックス)
行ってみたいような、そんな必要はないような…。
ただチョット気にはなるのでTwitterはフォローさせていただきましたw。
「生き方」「考え方」の方が興味深そうですから。



#読書感想文
#出会い系サイトで70人と実施に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間
#花田菜々子
#ジェーンスー

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