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書記の読書記録#109「生物学の歴史」

中村禎里「生物学の歴史」のレビューと読書記録


レビュー

本書が刊行されたの1983年で,古代ギリシアからその時代までの生物学の歴史について書いてある。生物学について,教養として結果については勉強するが,成立するまでの過程というのは飛ばされがちで,一度はさらっておきたいところだ。世界史と連携して学習すると効率が良いと思う。


読書記録

# 1p11〜109
・エジプト医学(エドウィン=スミスパピルス)・擬人的自然観・タレスに始まる要素説・ヒポクラテスの著書・プラトンの思弁的な認識論・アリストテレス:目的論,位階論・「動物誌」「動物の発生」の系統学,客観的分類・後継者:テオフラストス,エラシストラトス,百科全書家・ガレノスの生理学説,実証的実験的・中世の生物学:アルベルトゥス「動物の書」,グリエルモ「外科術」,パラケルススの医学・生物学の近代化,ベーコン・研究施設:フランス王立科学アカデミーなど・解剖学における新発見・博物学:比較解剖学,発生学・ハーヴィの心臓運動論と血液循環論・呼吸実験:フック,ボイル,メイヨーなど


# 2p111〜202
・ニュートン物理学の適用・前成説の台頭:マルピーギのニワトリ胚発生の観察,ハラー・卵原説と精原説・後成説:モーペルテュイ,ヴォルフ・実験発生学:トレンブレーのヒドラの再生・スパランツァーニの受精研究・サン=ティレールの奇形の実験・ボネの雑種=奇形説・リンネ「自然の体系」,二名法の完成・分類学:ジェシュー,カンドル・動物の分類:ラマルク,キュヴィエ・クローフォードの呼吸説,フロギストン・ラヴォアジェの呼吸実験・植物の呼吸:スヌビエ,ソシュール・自然哲学の猛威,資本主義の発展・進化思想の先駆け:デイドロ,ビュフォン・ラマルクの進化過程論,進化要因論・サン=ティレールの関係の法則・比較発生学:ベーアの胚葉説・ダーウィンの進化論:人為選択説から自然選択説へ,変異の原因・系統学的発生学:ミュラー,ヘッケル


# 3p203〜324
・農業の近代化,戦争と都市問題・分析機器の発達・細胞説の確立:シュライデン,シュヴァン・メンデルの遺伝法則・染色体の構成:ヴァイスマン説からボヴェリ,サットン・発酵:シュヴァンの装置,パストゥールの実験・病原体の発見:コッホなど・予防治療法,免疫の利用,エールリヒの化学療法・神経生理学・脳の分野ごとの機能,パーヴロフの条件反射説・植物ホルモンと屈光性・ルーの半胚実験・20世紀での研究の体制化・酵素の精製・組織呼吸・有機化合物の人工合成・染色体遺伝因子説・存在不在説から遺伝子説へ・無酸素呼吸,クレブス回路・チトクロム系・葉緑体の解明,カルヴィン回路


# 4p325〜404
・突然変異の発見:ド=フリース・位置効果・倍数性,異数性・ハーディ=ヴァインベルク公式・集団遺伝学でのダーウィンの影響:フィッシャー,ホールデーン・生態学的遷移,クレメンツの理論・競争,個体数の変動・食物連鎖・ヒトの起源の主張:ハックスリ・ファージと細菌の遺伝学:ハーシー,チェース・ウイルスの結晶化の成功・アヴェリーの肺炎球菌形質転換因子の同定・ワトソンとクリックの二重らせんモデル・X線回折:ウィルキンス,フランクリン・タンパク質合成の調節:ジャコブ,モノー


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