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書記の読書記録まとめ

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今までに読んだ本についてのレビュー。 ブクログ:https://booklog.jp/users/9512a62a15b04973
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2024年1月の記事一覧

書記の読書記録#1207『最新ウェーブレット実践講座 入門と応用 信号処理の基礎から最新理論まで (C magazine)』

戸田 浩,川畑 洋昭,章 忠『最新ウェーブレット実践講座 入門と応用 信号処理の基礎から最新理論まで (C magazine)』のレビュー レビュー主にウェーブレット解析のC++による実装に焦点が当てられた教科書で,理論については簡単に列挙してある程度。 もくじ第1章 ウェーブレットの基礎知識 第2章 フーリエ変換から連続ウェーブレット変換まで 第3章 離散ウェーブレット変換 第4章 離散ウェーブレット変換の応用 第5章 シフト不変性の欠如を改善するさまざまな手法 第6章

書記の読書記録#1206『平安京の四〇〇年:王朝社会の光と陰』

朧谷 寿『平安京の四〇〇年:王朝社会の光と陰』のレビュー レビュー平安京の政治や都市構造,生活,災害などがまとまった教科書。平安時代を一通り俯瞰するのに役立つ。 もくじ序 山紫水明の平安京 第一章 平安京誕生の裏側  1 皇統を繋いだ女帝たち  2 天武系天皇から天智系へ  3 平城京からの脱出  4 藤原四家の攻防 第二章 ニュータウン平安京  1 平安京という都市  2 左京・右京の開発事情  3 平安宮と天皇御在所 第三章 平安人の昼と夜  1 殿上人にとって

書記の読書記録#1205『感染症の脅威 新型コロナウィルスとの死闘』(全4巻)

吉成 河法吏,安江 博『感染症の脅威 新型コロナウィルスとの死闘』(全4巻)のレビュー レビュー新型コロナの発生から流行,対策,治療,影響などについてまとめられた総説。タイトルの割には硬派な専門書で,論文のまとめと思って読むと,コスパは良い本だと思う。 もくじ(Part1のみ)1.始めに 2.日本における感染拡散状況 3.世界における感染拡散状況 4.新型コロナウイルスとは?(遺伝子構造も含む) 5.新型コロナウイルスSARS-CoV-2の性質 6.起源に関して 7.検査

書記の読書記録#1204『MATLABによる信号処理実習』

和田 成夫『MATLABによる信号処理実習』のレビュー レビュー『よくわかる信号処理フーリエ解析からウェーブレット変換まで』の著者による実装本であり,併用することで音分析の基礎を身につけることができる。 もくじ1章 アナログ信号とディジタル信号の表現―アナログ信号とディジタル信号を可視化してみよう 2章 アナログ信号の周波数成分―信号に含まれる周波数成分を調べよう 3章 サンプリングとA-D変換―エイリアジング現象を解析しよう 4章 ディジタル信号の周波数解析―離散フーリ

書記の読書記録#1203『ディジタル音響信号処理入門: Pythonによる自主演習 (音響入門シリーズ B 4)』

小澤 賢司『ディジタル音響信号処理入門: Pythonによる自主演習 (音響入門シリーズ B 4)』のレビュー レビューGoogle Colaboratoryの解説から派生した教科書で,音の分析の基礎動作をグラフ表示しながら学ぶことができる。 もくじ1.演習環境の立上げ 1.1 PythonとColab  1.1.1 Pythonとは  1.1.2 Colabとは 1.2 演習環境の準備  1.2.1 Python入門とColabの利用  1.2.2 本書のサポートページ

書記の読書記録#1202『世界史と西洋占星術』

ニコラス キャンピオン(訳:鏡 リュウジ)『世界史と西洋占星術』のレビュー レビュー占星術の系譜について,世界史の流れに乗って解説した入門書。教科書レベルの世界史は全体知識とするが,占星術については初学者でも読み進めるには問題ないと思う。 もくじまえがき 鏡リュウジ序章 起源と背景 第一章 【ラテン語圏】西ローマ帝国~凋落と消滅 第二章 【カロリング世界】生き残りと復活 第三章 【十二世紀】ルネサンスと復興 第四章 【十三世紀】アリストテレス革命 第五章 【十三

書記の読書記録#1201『よくわかる信号処理:フーリエ解析からウェーブレット変換まで』

和田 成夫『よくわかる信号処理:フーリエ解析からウェーブレット変換まで』のレビュー レビュー信号処理を実装するための基礎知識を確認するのに良い教科書で,フーリエ変換については簡単に済ませているが,ウェーブレット変換については割と詳しい解説がある。 もくじ第1章 信号処理とは何か 第2章 信号の解析と表現 第3章 信号の変換 第4章 信号のディジタル処理 第5章 信号処理システム 本記事のもくじはこちら:

書記の読書記録#1200『サウンドプログラミング入門――音響合成の基本とC言語による実装 (Software Design plus)』

青木 直史『サウンドプログラミング入門――音響合成の基本とC言語による実装 (Software Design plus)』のレビュー レビューシンセサイザーの原理を知るために読了,基本的な技術について理論と実装がまとまっている。同著者『Pythonではじめる 音のプログラミング: コンピュータミュージックの信号処理』よりは具体例が少なく数式が多く,差別化はできている。 もくじ第1章 サウンドプログラミングの基礎知識 1.1 サンプリング 1.2 標本化 1.3 量子化 1

書記の読書記録#1199『文化財保存学入門 ──感じとる智慧つながる記憶』

立正大学仏教学部『文化財保存学入門 ──感じとる智慧つながる記憶』のレビュー レビュー文化財修復の意義に関する議論から実際の修復例まで広くまとめられた入門書。 もくじ第1部 文化財保存の諸相(総論 文化財修復の意義と可能性―一修復者の立場から;生きている文化財をまもる―景観・集落の保全;日本・東洋の彩色作品の修復―日本画・東洋画・書蹟・彫刻彩色の修復の現場から;文化財と科学―保存科学の役割とその内容 ほか) 第2部 特別講演会―文化財修復から見えること―(平成二一年一月三

書記の読書記録#1198『アロマテラピー・精油のなかの分子の素顔―安全に楽しむための基礎化学』

スー クラーク(訳:五百川 仁)『アロマテラピー・精油のなかの分子の素顔―安全に楽しむための基礎化学』のレビュー レビューデータは古いため参考程度であるが,内容に薬学の基礎を多く含み,アロマを医療として適用する際の考え方を知ることができる。 もくじ1章 化学の基礎 2章 有機化学 3章 精油中に存在する化合物 4章 加工,抽出および純度 5章 分析法 6章 精油の組成 7章 精油の取り扱い,安全性および実際の適用 本記事のもくじはこちら:

書記の読書記録#1196『文化財の保存環境』

国立文化財機構東京文化財研究所『文化財の保存環境』のレビュー レビュー文化財の保存法についてまとまった教科書で,化学・生物の知識が活かされる分野である。 もくじ1 総論 2 温湿度環境 3 光と照明 4 室内空気汚染 5 生物被害 6 屋外環境 7 災害の防止と対策 付録 文化財保護の歴史 本記事のもくじはこちら:

書記の読書記録#1197『ものの大きさ 第2版: 自然の階層・宇宙の階層』

須藤 靖『ものの大きさ 第2版: 自然の階層・宇宙の階層』のレビュー レビュー物理学を考える上で極端に大きい数・小さい数は頻出であり,これらについて宇宙論を中心に展開した教科書。最後はマルチバースの考察について。 もくじはじめに 第1章 科学をする心 第2章 微視的世界の階層 第3章 巨視的世界の階層 第4章 微視的世界と巨視的世界をつなぐ 第5章 宇宙の組成と標準宇宙論モデル 第6章 人間原理とマルチバース あとがき:宇宙を学び世界を問う 付 録 大きな数と小さな数

書記の読書記録#1195『疫学の事典』

日本疫学会『疫学の事典』のレビュー レビュー「疫学」という学問が,現状どれほど広い範囲を有しているかを知る本でもある。 もくじ感染症/災害/環境/放射線/職業関連疾患/社会疫学/生活習慣病/高齢者・加齢/子供と親/難病/精神保健/栄養/身体活動/睡眠/分子・遺伝疫学/保健統計・データベース/研究デザイン/指標/リスク予測/調査法/統計学/政策疫学/臨床疫学/倫理/歴史 本記事のもくじはこちら:

書記の読書記録#1194『限りなく透明に近いブルー』

村上龍『限りなく透明に近いブルー』のレビュー レビューこうでありたいという渇望,甘え切った欲望,タイトル通りの澄んだ精神を見せようとする,そのゲロまみれの醜さに魅力を感じた。 本作に対しての嫌悪が多いのは,社会的に健全な証拠だと思う。 本記事のもくじはこちら: