「開花バンド」
【木琴担当】
6歳の時
幼稚園の卒業イベントとして
ブラスバンドをすることになり
木琴を担当した。
その他にもトランペットと
フルートがあったけど
全く音がさせずこれの担当が怖くて
絶対やりたくない!
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ
そしてトランペット担当は
1番太ってる早川君に決まり
音を出してみると1発で音を出せ
身体能力の差を見せつける!
フルートは
見た目がきれいだという理由で
女子たちで取り合いになったけど
岸さんと言う女子に決まった。
この岸さんと言う子は
ピアノとフルートを習ってて
あの難しいフルートの音出しを
普通にやってのけてた。
その姿を見て俺は
完全に自分との能力差を見せられて
みんなの人気者になってた彼らを
凄くうらやましく感じてしまう。
でも初めて本物の楽器に触れた俺は
両手で木琴をたたくのも一苦労で
先生が選曲した「トルコ行進曲」を
なかなか奏でる事が出来ない。
ヒィー(゚ロ゚ノ)ノ
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
【試練】
しばらく練習してると
このトルコ行進曲の演奏は
同じパートを繰り返してる事が解り
1パート覚えれば良いと気が付く。
そして俺は
1パートだけできるようになり
もうこれで繰り返すだけだと安心し
1パートだけ集中的に練習した。
( ´ー`)フゥー...
途中トランペットの早川君を見ると
音がかすれてて変な音が出てるけど
確実に上達してて
スゲーと感心してしまった。
そして数日後
みんなで音合わせをやる日が来て
全員で演奏してみる事になる。
(*´-∀-)フフフッ
すると俺もみんなも
自分だけのリズムで演奏し
全然音が合わずメチャメチャな
トルコ行進曲になってた。
このとき先生が指揮をしてたけど
そんなもん誰もみる事が出来ず
見ても意味が解らず
指揮に合わせるなんて無理だった。
しかし先生は
何度も何度も我々に演奏させ
毎日の練習に3時間くらい取り
非常にきつい練習になる。
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【初耳】
そしてみんな
練習の甲斐があってか
何とか音を合わせる事が出来
トルコ行進曲が完成した!
この時俺は
1番音が大きいトランペットに
木琴のリズムを合わせ
何とか形にした。
そしてブラスバンド当日
幼稚園に行くと先生が
「演奏しながら行進しますよ~」と
とんでもない事を言ってきた。
今まで演奏しながら行進するなんて
誰も聞いてない様子で
クラスの子たちがざわつき始める。
オロオロ((;д;`≡´;д;))オロオロ
そのことを聞いたクラスの子が
「演奏しながら歩くの出来ない」と
先生に異議申し立てをした。
(# `Д´)
すると先生は
「行進の練習もしたかったけど
みんななかなか覚えないから
できなかった」と言う。
仕方ないので我々は
できるかどうか未知数だったけど
覚えられなかった事が原因だから
観念して覚悟を決めた。
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【ふらつき】
その後我々は
行進用の器具に楽器を設置して
ベルトで体に固定して
校舎の出口でスタンバイした。
ここで緊張しながら待つと
先生が「行きますよ~
演奏しながらついてきてね」と
そう言われてもう腹をくくった。
そして俺は
演奏しながら前の子に
必死についていく事にした。
ヒィィッ!!∑(;Д;ノ)ノ
そのまま演奏をしながら
みんなで校庭に出ると
もう演奏と後進に必死で
周りが何も見えなくなってしまう。
しばらく後進してると
自分が列からはみ出して
右へ左へとフラフラしてるのが解り
必死にふらつきを修正してた。
しかし俺は
しばらく後進しながら演奏して
ふと気が付くと前後に誰もいなくて
何が起こったのか解らなくなった!
この場所で回りを見たら
校庭のど真ん中にポツンと
俺一人だけたたずんで
木琴を演奏してた!
ギャァァァァァー!∑(゚Д゚ノ)ノ
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【地獄の終了】
すると脇で見てた父兄たちが
大爆笑し始めてしまい
急いで先生が来てくれて
列に戻る事が出来た。
このとき俺は
自分がもの凄く恥かいた事を知り
もう半べそになりながら
必死に木琴をたたいてた。
そして俺は
もう頭の中が真っ白のまま
左右に振れながら必死に
演奏しながら前の子についてく。
その後やっと演奏が終わり
教室に戻って楽器を外すと
先生が俺の所に来て
こう慰めてくれた。
「他にも2人はみ出た子がいたから
気にしなくても大丈夫」と言って
列からはみ出て恥かいたのは
俺だけじゃないんだと安心した。
こうして地獄の演奏会が終わり
母親が迎えに来てくれて
帰りに料理教室に寄り
マドレーヌを作ってくれると言う。
料理教室に到着し定位置に行くと
真横にフルートの岸さんが見え
超驚いて目を真ん丸にしてたら
突然「行進下手」と言ってきた!
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【棚上げ】
後進下手と言われた俺は
あの校庭の真ん中で
1人誰もいない所に立ってた
恥ずかしい感じが蘇ってきた。
そしてまた恥ずかしくなってしまい
マドレーヌができるまで
1人で部屋の隅に用意されてる
絵本がおいてある場所に行ってた。
しばらくして良い香りがしたので
母親の所に行って
出来立てほやほやのマドレーヌを
食べさせてもらった。
このとき岸さんの近くのいると
列からはみ出した事が恥ずかしくて
窓際に行って1人で食べてた。
(´・д・`)ショボーン
すると岸さんの方から
俺の方に向かってきたので
「きっとからかいに来たんだな」
そう感じてしまう。
でも岸さんが隣に来ると
「私も校庭の方に歩いて行って
みんなに笑われちゃった」と
棚上げしてた事を暴露した!
それを聞いた俺は
自分が校庭にはみ出た事を棚に上げ
岸さんがはみ出た事が面白くて
お互いダサいと爆笑してしまった。
アハハッ!!ヾ(´∀`*)ノアハハッ!!(*ノ∀`)ノアハハッ!!