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マクドナルドの「ポテトショック」に思うこと①「これをきっかけにできるかどうか」編

 
 マクドナルドのポテト愛好家=ポテトファンとNNN系列の夕方のニュースで放送されていたことが話題になっていますね。
 夕方のニュースでは、時間の都合上ポテトの部分しか取り上げていませんでしたが、これをきっかけに色々と考えるべきことがあると感じたので今回記事にしていきます。

 マクドナルドのポテトのMとLが一次販売中止になり、Sサイズのみの販売になるとのことでした。

Sサイズ ¥ 150 約74g
Mサイズ ¥ 280 約135g
Lサイズ   ¥ 330 約170g

 マクドナルドのポテトはたまに食べるくらいなのですが、美味しいですよね。時々無性に食べたくなる人も多いのではないでしょうか。

 24日〜30日の期間でポテトMとLの販売を休止するそうです。ずっと販売休止というわけではないようなので安心したポテトファンの方も多いのではないでしょうか。

原因とされていること

 直接的な原因は、カナダのバンクーバー港近郊で起こった大規模な水害や新型コロナウイルス感染症が流行したことによる物流網への影響とされています。
 また、北米のコンテナ輸送の遅延で製造業を中心に原材料や部品の調達が難しくなったり納品が遅れるなどの影響が出ており、巡り巡って国内産業にまで原材料価格の高騰や輸送費の高騰なども起こっています。

心配なこと 

 日本は食品の多くを輸入に頼っています。また、食品だけでなくエネルギーも同じく輸入に頼っています。有事の際や今回のような天災や疫病などの影響で日本への輸入が途絶えたら?そんなことを考えてしまいます。国が一番最初に守ろうとするのは自国の民ですよね。ワクチンも同じようなことが言えると思います。(国産ワクチンが研究開発されているのでこの部分は本当にありがたいです。)

消費者としてのセンサーをアップデートする必要性


 現状は原油価格が上がると、運送費、原材料費が上がり、商品の販売価格に影響が出てきます。企業の多大な努力によって値段据え置きだったり、少しの値上げで済んでいることが多いですが、それに対しても消費者はかなり敏感ですよね。でも今後は恐らく今の比ではないぐらい値上げされる品目が増えていくと予想されます。

 留学をしたデンマークをはじめとして、旅行でいったヨーロッパ・北米における食品の価格と日本の食品の価格を比べると日本の食品の安さには驚きます。原材料を輸入しているものがほとんどなのになぜこんなに安いのか・・・。
 保存の仕方?(安全と鮮度を保つために日本で認可されている食品添加物は先進国でぶっちぎりの1位)
 運ばれてくる原材料そのものが安い?(輸出元の国ではほとんど消費されていないか余っているもの)
 しかも日本の位置は極東。マーケットがある程度大きいから?どんなカラクリがあるのか・・・。日本に輸入するメリットがあるときは入ってくると思います。

 もし、日本に輸入するメリットが薄れてきたり、なくなったら、日本に輸入をしてくれる国は現在と比べてどうなるでしょうか。
 実際に、中国の方の牛肉消費が拡大して、世界的に牛肉の価格が高騰していますよね。あまり使いたくない言葉ですが、「買い負け」したら欲しい商品は今までの値段では日本に入って来なくなります。

 日本へ運ぶよりも他国へ運んだ方が儲かる状況になってしまったら・・・。昔は日本経由で中国へ行くコンテナが多かったそうですが、お金にならない日本への経由をスキップして、儲かる中国から米国のコンテナ輸送に専念してしまったとしたら・・・。言い方が雑ですが、日本の扱いがどんどん悪くなっていくとこんなことも起こり得ます。もう実際に起こり始めていますが・・・。

 最近は円の価値も下がり始めていて国際的な日本の立ち位置も危うくなっていて、中には貧乏国家の仲間入りをしているとおっしゃる方もいます。

 輸入に頼りすぎるとその輸入品目を生産する産業は衰退してしまいます。一生懸命作っても海外輸入品が安くて、消費者が質ではなく、値段にしか見向きしないようになってしまったら生産は続けていけませんよね・・・。(日本の消費者は質を見抜けているでしょうか、値段に振り回されていないでしょうか。)加えて日本の現状は農家さんの高齢化も進んでいます。明るい材料が用意できていなくてすいません。
 
 自分の家計を限られた予算で運営していくことは、毎日必死に多くの人が実行しているとお察しいたします。その中で「自分の消費が生産者を育てることにもつながるし、生産者を潰すことにもつながる」という事実に目を向けられている方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?

 日本の食品価格は諸外国に比べるとかなり安く、その安さには理由があるはずです。企業活動はボランティアではないので。

 代表的なものは菓子パンが挙げられ、本来バターを使うところでマーガリンやショートニングを使うとコストはだいぶ抑えられます。
マーガリンやショートニングに含まれる「トランス脂肪酸」には、心筋梗塞や脳卒中、認知症などのリスクが高まるとしてアメリカ、カナダ、イギリス、スイスなどで禁止または使用制限がされています。

 日本で生活している消費者が色々な事実を知って
○売られている商品の本質を見抜くことができる = 賢い消費者

○ニュースの一側面だけでなくその繋がりから事の
  本質を見抜くことができる = 賢い消費者

になれるかどうかが、次の世代に住みやすい日本を遺していく上で重要なポイントの一つになってくると考えます。

あなたのもつ消費者としてのセンサーはアップデートされていますか?
「今を生き抜くので必死」という考えを否定するつもりはありませんが、今回のポテトショックが、日本で持続可能な生活を多くの人々が営んでいけるように1人ひとりが考えるきっかけになればいいなと思います。



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