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校長と名乗りながらも、小2息子に抱いていた違和感、、

子どもが教える学校は、子ども達が先生となり自分の好きなテーマを授業にするプロジェクトです。私はそのプロジェクトの「校長」をしています。

今日はそんな私が、校長と名乗りながらも、小2息子に抱いていた違和感についての話題です。



これまで教育にも携わったことのない私が、校長と名乗るようになって5か月が経とうとしている。巣立った子ども先生達も60人になった。  

実際の子ども達の様子を見て、ゆくゆくはこれからの「公教育に必要だ」
そんな根拠ない確信もあり仕事しながらここまでがむしゃらだった。    

だけど・・そう思う一方で、些細な違和感があった。それが小2息子の存在だった。

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子ども先生達はみな、自分だけのオリジナルなテーマを嬉々として発表してくれる。

え~そんなことを考えてるの?
わぉ、それすごいじゃん!

大人である私たちが、思わず手をたたき、心を打たれ、考えさせられる授業がここにはある。

本当にそれはそれは感動で、自分を表現すること、生きるってこういうことだなって、毎度思う。

でも、、小2のうちの息子はこのプロジェクトには、まーーーーーーーーったく見向きもしなかった。

何なら子ども先生達とZOOMで授業をしていてるところに、「めんどくせぇ~」とか暴言を吐きながらジャマする始末。(オイ!)

彼なりの興味の表現方法と分かりながらも、校長としては格好つかないではないか!笑

何度か「子ども先生やらない?」と誘っても「めんどくせぇ」の一言で大好きなNintendoSwitchのゲームを何時間もやり続けるばかり。

懸命に授業準備をしている子ども先生に相反して、「ゲーム一辺倒」な息子に、時にイラだっていた。

とはいえ、ゲームを通しての学びだってあるのはよーくわかってる。息子には息子の感性がある、好みがある。

そんなのは100も承知だ。

だけど、その感性や好みをこのプロジェクトで伸ばせる!!
私はそんな思いでこの学校をやっているわけで、この学校を世の中の一番誰にって・・一番君(息子)に受け取ってもらいたいんだよぉ。。


それが私の葛藤だった。

が、7月の頭くらいからだろうか、私の感覚が変わってきた。
ゲームをする息子がなぜか愛おしくて愛おしくてたまらなくなってきた。

どうしたんだ、私?笑

私なりに分析してみた結果はこうだ。

3ヶ月の間に60人近くの子ども先生の好きをとにかくとにかく聞きまくって、私の中の子ども達の話を聞く「解像度」が数段レベルアップしたらしい。

・子ども達がどんなことに興味関心を持ち、心が躍動するのか、
・ゲームやマンガのように大人が顔をしかめてしまうようなものを通して子ども達がどんなことを考え、学んでいるのか、
・一見幼い子ども達がどれだけ深く物事を見て、感じ、考えているのか、

60人という限られた人数ではあれど、短期間で量稽古をする中で今まで以上に感じられるようになった。

私の主張や好みを押し付けるのよりもまず先に、本当の意味で息子の主張や好みに自然と耳を傾けるようになった。

すると、息子が夕食前に「あと5分」と言いながらなかなかゲームを手放さない理由も分かるようになった。

ゲームのどこがどんな風に面白いかも、分かるようになった。

息子との会話の中にゲームの話題がたくさん登場するようになった。

時には、話の入口はゲームであっても、今息子が考えていることや、
夢中になっていることを今まで以上に嬉々と語ってくれるようになった。

すると、息子がゲームで作った作品をお母さんに「発表(プレゼンテーション)したい」と自発的に言ってくれるようになった。

その発表は、時には30分を越える壮大なもので、息子が「伝えたい一心」でとってもわかりやすく、ロジカルに話している様にも感動した、

それ自体がわたしがこの学校で息子に経験して欲しかったことだった。

子ども達の「好き」や「思い」は【大人たち】の「聞くスタンス」や「場所」次第でどんな風にでも引き出せる!

学校の中でも感じてたことは、家庭でもそのまま通じると確信した。

ここで伝えたいのはゲームの是非じゃない。

ゲームであれ、イラストであれ、虫であれ、子ども達は「何かしら夢中になること」を持っている。

何に夢中であるかよりも、それに対して、どう夢中か、なぜ夢中かなのかを子どもたち自身で語れることがとっても大切だ。

それは自分自身を知ることにつながる。

自分が何に心が震えるのかを語る言葉になる。

そして、その言葉は、人と人とをつなぐ架け橋にもなってくれる。私は子ども先生の授業という「伝える経験」を通して、子ども達に自分の思いや考えに気づき、磨く経験をしてもらいたい。


そのための聞くスタンスも場所も子どもたちのために用意したのが「子どもが教える学校」なのだから。


子ども先生、9月度の募集がスタートしました!「伝える」とはどういうことか、プレゼンテーションに関する講座を受けてもらうことからスタートです! 
 
【10代のためのプレゼンテーション講座】

▼次回開催は
 9月3日木曜日 17-19時 もしくは 
 9月10日木曜日 17-19時
▼参加費5000円
▼案内詳細はこちらから

※本講座に参加後、正式に子ども先生へのエントリーを希望する場合は、追って全3回のワークショップ+発表(参加費15000円/式)をご案内いたします。

子どもが教える学校 校長 鈴木深雪


【ご案内】
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