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古のSS書きの再燃 ~ノクチル4部作あとがき~

本稿は下記4つの記事の執筆に至る経緯やこぼれ話を記すもので、立ち位置としてはこれらの記事のあとがきにあたる。あとがきを先に読む楽しみ方も重々承知しているので単品でも読めるものとして書いたつもりだが、どれか1つに目を通している方がより楽しめるかと思われる。

1.古のSS書きの再燃 -制作経緯-

数年ぶりに、1つのコンテンツにありえないくらいハマっていた。
それがシャニマス。アイドルマスターシャイニーカラーズ。

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年を食ってオタク歴が長くなってからというもの、新しいコンテンツを楽しむ際に分析じみたある種冷めた目線を向けるようになっていて、どうにも1つに対してのめり込むということが少なくなった。そんな枯れていた古のオタクが、四六時中それについて追っていたり、脳死で金をぶち込んだりとなんともフレッシュなハマり方をしているといえば伝わるだろうか。そんなものは狂気か恋かのどちらかで、今回でいえば両方だ。
シャニマスに対する想いはもはやコンテンツを享受するだけでは消化しきれなくなっていて、その背中を押したのが、アイドルマスター15周年放送の告知だった。

ここに合わせて何か二次創作を完成させ、15周年をお祝いしようと、私は行動を起こし始めた。

まずは二次創作といっても何をするか、というところである。
私は過去にSSを書いて投稿していたことがあり、第1候補になるのはSSだったが、シャニマスにはそのシナリオの素晴らしさ故か感想や考察を記事として盛んに共有しあう文化があり、私はこれに大いに興味があった。どうせなら新しいことに挑戦しようと私は怪文書(記事)をしたためることにして、当日に投稿したのが下記だ。

実のところ、この怪文書を完成させるまでに2本の記事が没になっている。
私は当初、記事を読んだ人にシャニマスをやってもらいたかったのでシャニマスの魅力を一通り紹介する形式を選んだ。
けれど推敲の段階で客観視した時、どうにも無難だなという印象を抱いてしまったのだ。
自覚はあるのだが、私がシャニマスに抱いている想いは控えめにいってマジキチである。
その狂気や愛が没になった記事からは感じられなかったのだ。そこで、私は思い直した。

別に、シャニマスの魅力が全て伝わらなくてもいい。

私が1番に伝えたいこと、書く内容をその一点に絞り込むことで熱や密度を高めれば、少しは面白い物ができあがるのではないかとそう考えた。
そうして出来上がった2本目はシャニマスの絶対的な武器であるシナリオについて被害報告を行うもの。
多少読める様になった自信はあったが、絶対的であるためかシャニマスのシナリオを賞賛する記事は数多くあり、それを考慮するとまだまだ無難。
さらに絞り込もう。さらに尖らせよう。
辿り着いたのは1人のアイドルに対する自分の感情を書き殴ること。奇しくも、先達が投稿してきた怪文書たちと同じスタイルだった。
怪文書のパイセンたちはこうして同じ道を辿ったのだろうかと妙に納得した私が書き上げたのが、前述の『俺たちは樋口円香に共感する』
どうして私が彼女を選んだのか。どんな感情を覚えたのか。それは記事から汲み取ってもらえたら幸いだ。

この『俺たちは樋口円香に共感する』と、これをシリーズ化し、再燃した創作熱に任せて書き上げた下記3本の怪文書。次項からは、これらに力不足で盛り込めなかったセンテンスを供養も兼ねて雑多に書き散らす。

いずれも万人受けより尖らせることを意識して書き上げた。
どれか1つでもあなたに刺さっていたら嬉しい。


2.俺たちはノクチルとあの頃に戻る -extra tips-

○『天塵』
普通のアイドルユニットは「アイドル」という共通目的を軸にとした集まりなのだが、ノクチルは幼馴染を軸にしてしまっているから、結成時点では「アイドル」という共通目的が存在しない異端も異端の状態だった。
『天塵』はこの共通目的を設定し直すお話で、この共通目的がない状態を「アイドルでない」とするなら、ノクチルは『天塵』を終えるまではアイドルですらなかった。
アイドルをやるという動機発生、本当に初期のアクションを見せられたわけで、他のアイドルでいえば逆に描写が薄い部分を1イベント掛けて描いたといえば、『天塵』の新鮮さとストーリー性の強さは伝わるだろうか。


○この4人でやるのが「アイドル」ってのが面白い
ノクチルのメンバーは全員が等身大の未熟さや"青さ"を抱えていて、これらと親和性が高いのは、ロックやバンド。だがあえて、彼女たちがやるのは真逆ともいえる「アイドル」っていうのが実にいい。彼女たちは世の中への不満をぶちまけるのではなく「夢」を謳う。幻想を届けることをロックンロールは揶揄するだろうが、彼女たちが謳う「夢」は実像のようで、俺たちの胸を強く打つのだ。



○浅倉透の少女性
明言されていない以上、浅倉透がプロデューサーへ抱く想いを恋愛感情だとすることは早計だが、そうだと仮定した場合、あまりにも彼女の乙女が爆発しているシーンがあるので、明言される未来に向けた時限爆弾としてここに残しておく。

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……え?(※恋愛感情とするのは早計である)


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え…でも……え?(※繰り返すようだが、恋愛感情とするのは早計である)


〇「おかーさーん」

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コイツ…17歳だな!?って思った。いやそうなんだけど。


〇浅倉透とファン
驚くほど描写がない。浅倉透はアイドルを始めた理由もプロデューサー起点なので、当然といえば当然か。
アイドルとファンは切り離せないものなので、これからどう描かれていくのか楽しみではある。


〇樋口円香とファン
ファンが増えれば増えるほど、背負う期待は膨らんで、樋口円香は本気で挑むことを強いられる。やはり彼女の在り方は目を背けたくなるくらい俺たちの感情を揺るがすけど、同時に目が離せないほど魅力的だ。


〇それぞれと幼馴染たちへの想い
・透→3人
ジャングルジムの夢とか、将来への不安だとかは、幼馴染たちに明かしていないように見受けられる。近すぎて逆に話せないのか、ネガティブを共有することを避けているのか。後者は雛菜の思想を肯定しているだけあって有力で、透は辛いとか苦しいとかマイナスの感情を冗談っぽく口にすることはあっても、本気で伝えようとすることは少ない。そういう意味では、そういった面も引き出せているプロデューサーはやっぱり特別なんやなって。


・透→雛菜
『天塵』の透の部屋で2人が話すコミュで、俺たちは何を見せられているんだ…?ってくらい仲の良さを見せつけられた後、アイドルを始めた理由を聞かれて濁したのはビックリした。上手く言葉にできないから話すつもりがないのかとも思ったが、前述のジャングルジムの夢に関しても話していないことから、自分の深いところを話すのに何らかの躊躇いがあるのかもしれない。


・樋口→3人

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いつも斜に構えているのに、ずっと一緒にいられるって当たり前のようにいうんだよな。

・雛菜→3人
『天塵』や『ROOKIE!』を見る限り、幼馴染たちの裏側まで把握した上で、みんなができるだけ幸せ~になるように立ち回っているのが雛菜で、それに気づくと最初は末恐ろしいなと思うんだけど、「雛菜は雛菜のことしかわからない」とか達観したこといいながら幼馴染たちには労力を割いているところを見ると、やっぱり雛菜にとっても3人は特別なんだなってほっこりする。


・小糸→3人
小糸が成長する中で幼馴染たちの弱さに気づく時がきっとくるけど、それでも3人が輝いているって断言できるのは小糸しかいない。3人の誰かが折れてしまった時、引っ張り上げられる強さを持っているのは小糸だけだから、頼むぞ、小糸パイセン。


○雛菜が否定寄りの円香と小糸といる理由
幸せだけを追い求めるその思想を、大人たちは幼い少女のものなら肯定するくせに、ある時から「夢ばかりみるんじゃない」と手のひらを返してくる。
円香と小糸は雛菜の考え方に割と否定寄りに見えるけど、『天塵』を見る限りこれは幼少の頃から変わってないみたいだから、ある意味信じられるってことなんじゃないだろうか。
この仮定だと透は雛菜を最初から肯定し続ける唯一の存在ということで、雛菜が透を特別に好きなのも頷ける。


○努力についての描き方の対比(円香・小糸)
小糸視点では、積み重ねた物が放つ輝きを中心に描かれている。
円香視点では、積み重ねた物が崩れ落ちる恐怖を中心に描かれている。
円香は「努力に意味などない」と言う一方で、小糸の努力については評価されるべきだという態度を取っていて、

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ここに裏返しの本心が垣間見えて、胸が苦しくなる。
逆に小糸は円香が感じている恐怖に対して「無駄なことなんてない」という答えを得ているから本当に心強くて、円香が挫折に直面したら小糸に手を差し伸べて欲しいけれど、円香はそもそも努力を隠すし認めないだろうから、ままならんなという思い。


3.再燃したSS書きのこれから -next action-

本稿で一旦シャニマスnote書きたい欲が落ち着くので、別の物を書き始めようと思っている。
候補は3つ。
○note(シャニマス以外の)
○シャニマスSS
○一次創作


○note(シャニマス以外の)
投稿頻度は落ちるがnoteの更新は続けようと思っていて、他2つと並行して執筆しようと思っている。次回はシャニマス以外の物になるが、それ以降はシャニマスとそれ以外を織り交ぜていく。
次回予定:ランチをスプレッドシートで管理するオタク


○シャニマスSS
ジャンルは違うが原点回帰みたいなもので、土は一番合う。
原作が好き過ぎてそのままだと書けない気がするので、パロディかパラレルになるか。
投稿先はpixiv。


○一次創作
かなり昔に設定とプロット詰め切って書き出したはいいがモチベ続かず挫折したのがあるので、少しずつ書いていく。序盤50ページくらいはあるのでそのままだせば初速はでそうだが、さすがに出すなら見直したい。
投稿先は色々悩んだ結果、ノベルアップとカクヨム。


後者2つも投稿の際はnoteやtwitterで宣伝するので、興味がある方は是非。


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本稿を執筆中に、頂いたスキの数の合計が100を突破していた。
実に有難いことで、間違いなく原動力になっている。
twitterで感想を頂けることもあって、こちらももちろん飛び跳ねるくらいに嬉しい。
この場を借りて感謝を。ありがとうございます。
何よりモチベに繋がるので、スキや感想は是非お気軽にお願いします。



以上。
シャニマスで息を吹き返した老兵がどこまでいけるかわからないが、いけるとこまでは突っ走ってみようという宣言だ。

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