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【インタビュー】ゲームライターSIGH氏に10の質問!!

みなさんは「ゲームライター」という職業をご存じでしょうか?
ゲームニュースやレビューやコラムなど、普段ゲームメディアでわたしたちが目にしている記事を書いているのがゲームライターさんです。


わたしはこのnoteと並行してはてなブログでもゲームブログを書いているのですが、
ブロガーの大先輩であるSIGHさんが現在ゲームライターとして活躍されているので、
いろいろと聞きたいことを質問させてもらいました!
お忙しい中ご協力いただき、また記事にすることを快諾いただき感謝しかありません。
インタビューはメールで行いましたので、SIGHさんの回答については原文そのままを載せています。


SIGHさんは現在AUTOMATON、INSIDE、AppMedia、IGN JAPANなど多くの媒体で執筆されてます。
特にアドベンチャーゲームとRPGに強いライターさんとして活動されていますが、
プライベートを含め幅広いジャンルの作品をプレイされていらっしゃるようです。
わたしが思うSIGHさんの文章のイメージは誠実で丁寧!
どの記事にも細やかな気配りが行き届いている気がします。

そんなSIGHさんの素敵な記事はリンクからぜひお読みくださればと思います!



質問1:2022年7月に『BLACK SHEEP TOWN』体験版プレビューで、ライターデビューされました。ゲームライターになられて約1年半ほど経ちますが、ここまでを振り返って今どんなお気持ちですか?

デビュー当初からすると、今ゲームライターとして生活できていることが信じられないですね。あの頃はまだ会社員と兼業だった時期ですし、正直な話いくつか記事を書いてフェードアウトもあり得ると思っていたので、今続けられているのがうれしいです。2024年は始まったばかりでこれからどうなるか分かりませんが、できるだけゲームライター稼業を続けられればと思っています。


質問2:これまで書かれた記事の中で一番達成感があった記事はAUTOMATONの『ヒラヒラヒヒル』コラムとのことですが、逆に書くのが大変だった記事とその苦労をどうやって乗り越えて執筆したのかを教えてください!

書くのが大変だった記事も、同じくAUTOMATONの『ヒラヒラヒヒル』コラムですね。執筆開始から掲載まで1カ月以上かかった記事はあれがはじめてで、本当に形になるのかが不安でした。またゲームライターとしては、ほとんどはじめて私自身の背景を落とし込んだ記事であり、シリアスな話にも触れなければならないため、過去を思い出すという行為自体が負担でした。

乗り切れた理由としては、『ヒラヒラヒヒル』の記事を高精度で書けるゲームライターは自分しかいないのではないかというある種の自負。それとシナリオを手がけた瀬戸口廉也氏の長年のファンなので、作品をもっと広めたいという思いが原動力になりました。編集の方の大きな力添えもあり無事記事として世に出すことができ、結構反応があったのはよかったです。


質問3:記事を書くにあたって、まずゲームメディアの編集部に記事の提案をするとのことですが、どういった時にアイデアを思いつきますか?

やはり、ゲームをプレイしているときに思いつくことが多いですね。面白いゲームがあったらこの作品に関する記事を書いてみたいと思います。ゲームライターはコラム連載でもないかぎり、ゲームありきの仕事だと考えていますので、アイデアを生み出すためにもまずはゲームに触れることからはじめています。


質問4:一番好きな作品は『CHAOS;CHILD』とのことですが、このゲームのどんなところがSIGHさんにとって特別ですか?また、関連してなにか思い出などあれば教えてください

『CHAOS;CHILD』は、2008年に発売された『CHAOS;HEAD』の直接的な続編です。シンプルに引き込まれるストーリーの面白さもありますが、私が本作を特別な作品だと考えている理由は2点あり、1つ目は2011年に発生した「東日本大震災」を、前作『CHAOS;HEAD』作中で起きた「渋谷大地震」に絡めて描いていることです。明確に「東日本大震災」以降の作品であり、震災からの復興を作中で描くことでプレイヤーの没入感を高めつつも、プレイを通して描かれる復興の様子や、懸命に生きる人々の姿に救われた人も多いと思います。

2点目はネタバレなので詳細は省きますが、中盤以降に今まで主人公「宮代拓留」とプレイヤーが強制的に、部外者・観客から当事者へとシフトする瞬間があり、コントローラーを握っていたはずが、いきなりステージに上げられた驚きと、その見事な構成が心に残っています。『CHAOS;CHILD』は今年で10周年ですが、2014年という時代性に後押しされた奇跡の産物だったのではないかと思ってしまいます。あとX(旧Twitter)のアイコンがずっと宮代拓留ですが、そろそろ変えようと思っています(笑)


質問5:ゲームライターになってから、趣味のゲームをプレイする時に作品に対する見方が変わったりしましたか?

表現が難しいのですが、ぼんやりとゲームができなくなりました。先述したように好きでプレイしていても、やろうと思えば原稿として落とし込むことができるので、遊ぶからにはゲームからなにかを引き出してこなければならないというプレッシャーが常にあります。


質問6:レビューを書かれた『オクトパストラベラー2』などはプレイ時間が長いタイトルだと思いますが、記事を書くためにゲームをプレイする時には、メモをとりながらプレイされたりしますか?それともクリア後に一気に書かれますか?

メモを取らずにゲームの諸要素を覚えることは不可能なので、取りながらプレイしています。私のやりかたとしては、プレイしながら気になった事柄はアナログに紙のノートにとにかく書き込んでいき、原稿を作成する際にノートからパソコンに書いたことを移しています。パソコンにメモを取ればいいじゃん、ノートは二度手間では?と思われる方もおられるかもしれませんが、ノートからパソコンに移しながら構成を考えていますし、めちゃくちゃシングルタスク人間で、パソコンを開きながらゲームに集中することは不可能なので、このやり方が自分に合っています。


質問7:元々ブログを書いてらしたことがゲームライターになったきっかけとのことですが、ブログを始めたきっかけはなんですか?

回答するために10年前から運営しているブログを見返していましたが、好きな小説やゲームの感想などについて書いており、文章の巧拙はあれど正直今とやっていることは変わりませんね。多分はじめたきっかけは、自分の興味やプレイしたゲームについての感想をどこかで発散したかったのだと思います。


質問8:未経験でIGN JAPANで商業デビューされるというのは並大抵のことではないと見受けられます。SIGHさんが思うご自身の強みはなんですか?

自分の強みについてあまり客観的に考えたことはありませんが、①締め切りを守る ②まぁまぁ仕事が早い ③まぁまぁプレイしているゲームの幅が広いくらいだと思います。


質問9:目標にしているゲームライター、もしくはこういうゲームライターになりたいというイメージなどあれば教えてください

それぞれライターによって強みも弱みも違い、執筆できる原稿も異なるので、記事を見て「すごい」と思うことはあっても、目標にするということはあまりないかもしれません。ただゲームライター稼業をバリバリやりつつ、ゲームもゴリゴリにプレイされている方は尊敬しています。


質問10:ゲームライターを目指している人に対してなにかアドバイスをお願いします!

ゲームライターとして新米の自分が言えることではありませんので人並みな意見になりますが、とにかくゲームライターになるにはブログやnoteなどポートフォリオになる記事を書きながら、募集をかけている各メディアに応募することしかないと思います。あとはライター同士の縁で仕事につながることもあるため交流の幅を広げたり、自分は〇〇に強いと得意なゲームジャンルを喧伝したりすることも重要だと思います。



SIGHさんのブログ「SIGHtseeing」


SIGHさんのX(旧Twitter)アカウント

https://twitter.com/sigh_xyz



多忙の中にも関わらずとても丁寧にお答えいただいて、充実したインタビュー記事になりました!
ぜひ質問中に出てくるSIGHさんの記事を読んでいただければと思います。
特にAUTOMATONで書かれた『ヒラヒラヒヒル』のコラムはゲームと絡めてSIGHさんの半生が綴られていて、
かなり読み応えのある記事になっていますのでぜひ目を通していただきたいです!


というわけで初のインタビュー記事となりましたが、このnote始まって以来、一番中身の詰まった内容になったのではないかと思います。
今後も機会があれば他のゲームライターさんや、SIGHさんの第2回インタビューなどもできたらいいなと勝手に妄想しています!
ご協力いただける方がいらしたらぜひお声がけください!


ここまで読んでいただいてありがとうございました!