バイクの怖さを思い知った日
「昔の同級生でね、バイクで事故に遭って亡くなったの」
「衝突事故で車の中の人は無事だったけど、バイクの方はダメだった」
「バイクなんて危ないからやめときなさいよ」
私がバイクに乗りたいと周囲に伝えたときに実際に言われた言葉。
バイクに乗ってて人が死んだ話を耳にたこができるくらい聞いた。怖いと脅して私をバイクから遠ざけるための作戦かなと思ったくらい。
今日は私の体験談も含めて、バイクの怖さや危なさについて考えていくね。
バイク事故の実態
バイクは車と比べて、死亡者数は約7.5倍、重傷者数は約10.5倍、軽傷者は約1.5倍で、重傷者以上の死傷者数がかなり多い。
126cc以上のバイクに乗っている1万人に1.2人が事故によって亡くなっている計算だ。
原因はバイクは体がむき出しのため、事故に遭ったときの衝撃が大きくなりやすいからだ。
また、事故の損傷部位として一番多いのは胸部35%、次に頭部33.4%と、バイク事故で死亡した約7割の人は胸部と頭部の損傷が原因になっている。
ヘルメットの正しい選び方や着用方法、胸部プロテクターの重要性がよく分かるデータだなぁ。
☆この記事から引用しました。詳しくはこちらをご覧ください☆
「バイクって簡単に死ぬじゃん」と思った経験
バイクの免許を取っていたときに教習所内で起きた出来事だ。
二輪の課題に「急制動」というものがある。30キロ(2段階は40キロ)のスピードを出し、決められた範囲内で停止するブレーキの練習項目だ。
私はうまくブレーキができず、バランスを崩した。体は地面に放り出され、無人になったバイクは暴走し、地面と擦り合う鈍い金属音をたてながらエンストして止まった。
右足はひどい捻挫で、全治3か月だった。
私はとてつもなくバイクの運転が下手で、7回も教習を延長していた。
「バイクに乗る素質なんてないんだな」と不安と自信の無さと常に向き合いながらの教習生活だった。
この怪我がとどめとなって、私の自尊心はボロボロになってしまった。
傷だらけになったプロテクターを脱いでいるとき、涙がこぼれてしまったことは今でも胸が痛い思い出だ。
そのとき私はこう思った。
30キロのスピードで全治3か月の怪我ってことは…。
じゃあこれが40キロ、60キロ、100キロだったら自分はどうなる?
バイクが放り出された先が対向車線だったら?歩道だったら?人と衝突してしまったら?
もう自分の怪我だけでは済まされない事態になる。それこそ、捻挫程度の怪我じゃ済まされないかもしれない。
「待って、バイクって、簡単に死ぬんじゃん」
この経験をきっかけに、バイクは人の命が簡単になくなるような乗り物だということを強く実感させられた。
身をもって「バイクは本当に危ない」ということが理解できて、交通安全を甘く見ずに真剣に考えられるようになったことは、今のバイク人生を支える糧になった。
どうしたら事故を防げる?
じゃあ、どうしたら事故は防げるのか?事故の原因と対策法について書いていこう。
(事故の原因についての記事はネットにたくさんあるので、私が実感として特に原因になりそうなものを書いていきます。)
事故の原因&対策法
①スピードの出し過ぎ
これは車にも同じことがいえるけど、単純にスピードが上がればぶつかったときの衝撃も大きくなる。
衝撃は速度の2乗に比例する。(学科でも習うよ)
60キロのスピードでコンクリートの壁にぶつかると、ビル5階分の高さ(約14m)から落下したときの衝撃と大体同じだ。
今は北海道に住んでいるけど、道民の人は一般道を高速道路だと間違えてる人が多すぎる。
私が80キロで走ってても抜かされる(80キロでも速度制限20キロオーバーで免停なのに)
いくら走りやすいし見通しがいいとはいえ、さすがに100キロオーバーで走るのはやめてほしい…。(ごめんちょっと愚痴)
―対策法―
交通事故は朝の出勤時間や夕方の時間に多く発生しているので、時間や気持ちに余裕を持って運転することが大事!
そして車間距離も十分に空けること。
②交差点での事故(主に右直事故)
右直事故とは、交差点を直進しようとするバイクと右折する車と衝突する事故だ。
バイクでの右直事故の原因は、直進するバイクが前の車両の死角に入り、ドライバーがバイクを見落として右折してしまうことや、バイクの車両は小さいため、速度感覚を見誤って衝突することが原因だ。
―対策法―
前の車と車間距離を空けて、車の死角に入らないようにする。
交差点を入るときはスロットルをオフにするなど、いつでも停止できる心構えをしながら左右の安全確認をする。
③無理な追い越しやすり抜け
たまにネットの記事で「すり抜けできるから出勤時でも渋滞を回避できる」と、すり抜けがメリットだといっているものを見かける。
これを本気で信じてバイク通勤してしまうのはあまりにも危険だ。
すり抜け自体は法律で禁止されていない。
でも、すり抜けをすることで他の法律違反をしてしまうこともあるので、その違反で罰せられることはある。
例えば「路側帯通行禁止」
路側帯(歩行者用の白線)は車両は通ってはいけない。でも、路側帯を通らないとすり抜けできない道もあるから、それで警察に捕まる事例も多くある。
他には「信号無視」
え?と思った方もいると思うけど、すり抜けをした先が赤信号だった場合、どこで停止する?
停止線には先頭で止まっている車両がいるはず。でもその真横に止まると車両の死角になるし、信号が青になったら自分が先頭に出るのは大変だ。
だから停止線を超えた先で止まってしまう場合が多いと思う。停止線を超えれば「赤信号で進んだ」ということになるので、「信号無視」として捕まってしまう…というオチ。
―対策法―
今すぐすり抜けをやめよう。危険と命を引き換えにしてまで早く目的地に着きたい?たった数分なのになぁ。
それでもバイクが好きなんだ
ここまでどれだけバイクが危ないかいろいろ書いてきた。
ちなみに私はバイクが大好きで、「旅は人生そのものだ!」なんて言っちゃうくらいにはバイクが好きだ。
☆旅とバイクの魅力について語ってます。良かったらポチッとして見てみてください☆
こんなに危ないバイクなのに、なぜ乗り続けているのか。答えは単純だ。
危ないことよりもバイクの魅力や楽しさが圧倒的に上回っているから!
バイクの本当の怖さを知っているからこそ、安全に楽しく乗ろうという気持ちになるのだ。
でも、どんなに気をつけていても事故は起きる時は起きる。別にバイクに限った話でもない。
事故のリスクを完全にゼロにすることはできないけど、限りなくゼロにすることはできる。
バイクの特性を知って、自分の力量を知って、無茶な運転はせずに、プロテクターもちゃんとつけよう。
プロテクター入りジャケットがオススメだよ。
そのためにも誰もが交通安全について考えていく必要がある。決して自分だけは大丈夫とは思わないことが大事!
(ドライバーや自転車にも同じことがいえるね)
ライダーのみなさん、安全に気をつけて楽しんでバイクに乗っていきましょう!
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