見出し画像

BMW-CEOのインタビュー;BEVは欧州を危機に陥れる

BMWのCEOが現地の経済誌の特集でインタビューに応じています。欧州のEV一辺倒は危険な賭けとして少なくともEU域内で地産地消できる体制構築が急務と。
EUの急激なEVシフトを促してきた原動力までが掌返し…背に腹は代えられないってことですかね。

https://www.handelsblatt.com/unternehmen/industrie/bmw-chef-oliver-zipse-zweifelt-an-europas-elektro-strategie/29365358.html

1;BMW-CEO;Zipse氏のインタビュー

 BMWのオリバー・ツィプセ最高経営責任者(CEO)は、ドイツ経済誌;Handleblattで下記のようにコメント。
[電動モビリティへの全賭けは他国のEV事業者/部材事業者への依存度を高めて欧州を窮地に陥らせる]
[ICEを終わらせる政治決定は無謀で、代替エンジンの参入戦略を抜きにした撤退は嘆かわしい事態]
[BEV生産は原材料アクセスが無いと不可能で、欧州はその点で構造的欠陥を抱える]
[欧州では特にLi等の必要資源採掘に向けた許認可ハードルが高く、事業構築/産業化をより困難にしている]

2;背景状況;経済誌の解説

 欧州/ドイツで生産完結するのはICEとFCEだけで、BEVはグローバルな供給網に依存しており単独生産は不可能。
 自動車業界でなく、燃料業界へのCO2排出規制強化は自動車部門の[ICE→環境配慮型]にシフトする可能性がある。中国のBEV発展は政府主導の産業戦略の成功事例で、ここから学ぶことが多い。具体的には国のCapabilityを可視化しての統合戦略構築の必要性
  ガソリン車製造に関して欧州で地産地消することは可能だが、駆動段階では異なる…。駆動に必要な石油/化石燃料の多くはロシア/サウジアラビア/ナイジェリアなどEU域外からの輸入に依存(21年のドイツにおける石油自給率は2%以下)
 EU/ドイツ政府ともにBEV製造へのアクセスを容易にするため、多くの政策補助/規制緩和を進めている。域内スタートアップの支援(創業支援/取引支援)/国家による希土類備蓄/貴重な部材回収に向けた資源循環などが実行されている

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?