Teslaの充電事業はOEMによるアダプタ供給で再び加速へ??
9月後半にGMが認定アダプタをEV保有者に有償配布し始めたことで、NACS対応アダプタの市場供給が徐々に拡大しそうです。
現在のNACSアダプタの米国に置ける状況や、簡単にこれまでの流れをまとめました。Teslaの充電事業における混乱が収束し、再びのNACS普及促進が進みそうです。
1;Tesla-SCの拡大とこれまで
(拡大)
23/03にFordが自動車大手OEMでは初めてTesla SC-NWへのアクセス提供に関してTeslaとの提携を発表し、業界に変革を。その後、次々にOEMがFordに追随して23年末までのほぼすべての自動車OEMがNACS採用を決断
ほとんどの企業はNACSアダプタの調達/配送をまず行い、その後は新柄EVモデルへのNACSポート搭載を表明。採用OEMはRivian / GM / BMW / Honda / Hyundai / VW / Porsche / Audi / Kia / Lucid / Stellantisといった企業
一方で肝心要のアダプタの製造/供給が遅れているが、最近のGM発表(24/09)は業界全体の供給回復を示しているとも捉えられる。GMによると、GMブランドのEVを所有する人は最新のアップデート及び認定アダプタ(225ドル)を使えばSC-NWを利用可能に
(これまで)
22/11にTeslaは充電サービス事業者と自動車OEMに技術採用/規格化を狙って充電コネクタの設計をオープン化。それ以前にCCSが規格としてシェアを握ってきたが、NACSが取って代わることをMusk氏は狙っていた(TeslaのSC-NWは堅牢/ユーザーフレンドリーな設計に加えてシームレスな充電~支払の実行で優位性)
23/03にFordはTeslaと提携して米加全土での12,000台超のSCを提供する契約を最初に結んだ
2;Tesla-SCの現状
現時点で米国には36,500台近いNACSポートが存在し、一方のCCSアダプタは約17,000台近くと倍近い差。連邦政府はCCS充電機によるNW構築に用いられているが遅々としてNW化が進んでいない
CCSに拘るEV所有者はメーカー認定のアダプタを待つしかない状況だが、Lectronのようなサードパーティのアダプタも存在はしている。ただ、Teslaによるとサードパーティのアダプタは[特定の安全性/性能基準準拠]を主張するが接続を禁止している
GMは[認定アダプタは充電中、GMのEVバッテリーを保護するために特別に設計。車両保証はGM認定以外のアダプターの使用による車両部品の損傷には適用されない]とする
24/08にTeslaはアダプタ製造強化をXに投稿しており、今回のGMの件も合わせると供給体制は整備されたとみられる。現状での充電にはTeslaアプリのDLが必要となるが、SCステーションへの非Tesla車の駐車が増加しそう…
3;米国でのSC対応
(GM)
24/09現在でChevrolet/Cadillac/GMCのEVソフトウェアをアップデートしてTesla-SCの利用が可能に。すぐに利用するのはブランドアプリから[GM公認アダプタ]を225ドルで購入する必要がある
GMはアダプタの配送予定を明らかにしていないが、同社によると[すでに十分な在庫があり、複数サプライヤーと協力してアダプタ製造を行っている]とのこと。25年以降、GMのEVは全てNACS充電ポート付きで製造される予定。
(Ford)
いち早く24/02から一部顧客はSC利用可能となったが、アダプタ供給の不備で無料の急速充電アダプタの配送に遅延。会社によると[遅延は一部顧客に対してのみであり大勢に影響なし]とするが…
現在、Mustang Mach-e/F-150 Lighteningの保有者でアダプタ注文していない顧客は9/30までアプリから申請可能
(Rivian)
24/03からSC利用可能となり、24/04にアダプタを顧客に送ると約束していたが、現状ではまだ未着状態。広報担当者は[春から配送を開始しておりアダプターを調達し次第すぐに発送し続けている]とのこと
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