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Magicleapの保有特許がJPモルガンへ

 Magicleap絡みで特許/IPRがJPモルガンに譲渡されたという記事が出まくっています。現在進んでいるSeries-E資金調達の中での資金拠出条件だったようですが、先般のMeta社の悪夢もあり、センセーショナルに報じられているのかなと。
 ちょっと冷静に週末のMeetupとかの話を勘案すると、結構な規模の資金調達をしているってことは、これまでに調達した26億USDはR&D/マーケ基盤整備に費やし、ついに第2世代(C向け)の上市めどが立ったことの証左とも捉えられるんではなろうかと。(もちろん逆の見方も出来ます…マジで資金がないとか)
 諸々報道をまとめてみましたが、やはりNegative記事多しですね…むー。

<事実>
1;現在、新たに資金調達を実施中
2:当該資金調達にあたって、8月にJPモルガン(米商業銀行)に特許担保で融資契約締結
3;今回、界隈の人間が調査をしてML特許がJPモルガンに移転していたことが判明
<推察>
A;ML社はコンシューマ向けの[第2世代端末]の開発に注力
B;Magicverse含めたエコシステム形成も見据え、支社展開も進めている
C;上記動きの中でこれまでの調達資金が枯渇…新たな資金調達に動いている

[1;Reality…Magicleapの特許はJPモルガンへ召し上げ]
https://magic-leap.reality.news/news/magic-leap-patents-signed-over-jpmorgan-chase-as-collateral-just-months-after-major-funding-push-0212348/
(何が起きているのか??)
・MLが保有する1903件の特許がJPMに担保として譲渡されたと報じられる
 ┗時期的にはSeries-D期間中、JPM/Docomoを含む投資家から半年たたずの中での契約調印であった
 ┗投資家はMeta社の悪夢再び?!という懸念が…
(懸念事項)
1;過去の類似事例の恐怖
・担保として特許を差し出して、結果としてデフォルト/再出発したMeta社の事例が業界の念頭にある
 ┗Meta社はARヘッドセットメーカーで19/01に破産が報じられ、19/06に新しい投資家の下で再出発
2;ML社の業績
・販売実績/開発状況の共有がほとんどない中、C向け商品がなかなか上市されないことへの(投資家の)苛立ち
 ┗財務状況に関しては多くの投資家が参画していることから、追加出資等のオプションがありすぐすぐの財務危機はなさそう…
 ┗一方で特許担保融資は将来的なリスクと捉える向きが多い
3;業界動向の速さ
・MS社によるHololens2の発売や、Tilt-FiveによるARゲームデバイス発売など、C向けが盛り上がってきている中で、取り残されている印象
 ┗開発より、nRealとの訴訟に力入れてるんじゃないかと。。。
(ML社のリリース)
・そんな中でML社はコメントを出しているが財務状況には触れずで益々不安視。。
 「MLは目下資金調達ラウンドにあり、完了後はSeries-Eに。今次ラウンドは株式出資/CB出資の両方で行っており、対象には金融投資家/戦略パートナーが含まれる」
 「MLは世界的に拡大しており、米国/アジアでのデバイス販売に加え、第2世代の開発/Magicverseの製品化を通じたエコシステム形成を狙う」

[2;Tweak-town...MagicLeap調達資金は枯渇し、特許はJPモルガンへ]
https://www.tweaktown.com/news/68691/magic-leap-ip-signed-over-jpmorgan-chase-collateral/index.html
・今年8月にMLの保有特許1903件がJPモルガンに移転していたことが明らかに
・これまでの26億USDの巨額調達のすべてが枯渇しのではないかとみられる
・広報担当者は「調達ラウンドはすでに終了し、株式とCBで調達されている」と語ったが、答えになっていない。

[3;Variety...Magicleapは新たな資金調達ラウンドへ]
https://variety.com/2019/digital/news/magic-leap-series-e-funding-1203401035/
・ARスタートアップのMagicleapは現在、Series-Eの調達を進めていると広報担当者が語った。
・Series-Eは目標をほぼ達成しており、株式/CBで調達。今次ラウンドではJP-Morgan以外に公式に出ている投資家はないが、ML社によると既存投資家に加えて新規投資家から調達したとのこと。
・8月にML社の特許がJPモルガンに担保として拠出されたと報じられるが、特許担保融資はよくある話。
・今後の方針について広報担当は「ML社は成長途上にあり第2世代の製品を発売する準備が出来ている」と主張している。

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