新年のご挨拶

 新年、あけましておめでとうございます。
SNSを見ている方ならわかると思うのですが、四宮スズカは現在制作をストップしております。また2024年は一年休学することに致しました。そのような中で来年一年をどのように考えているのか、経緯とともに今年の抱負を述べさせていただいて新年のご挨拶とさせていただきます。

 2023年の前半は8月の4カ所同時展示に費やしました。4カ所同時展示は私のやりたいことを至らないながらもそれなりの形にしたものでした。それはある意味では私の到達点であったがために、私は何を作ればいいのかがわからなくなってしまいました。11月の個展はそんな中で作り上げたものです。なんとか絞り出した答えは自分の思考をそのまま取り出して提示するスタイルで、それはなんとかある一定のクオリティにすることが出来ましたが、まだ粗削りであるように感じています。
 このような経緯を経て、私は自分の欲求や興味と徹底的に向き合わなければならないと感じるようになりました。「私の作品」とはなんであろうか。いや、そもそも「私」とはどんな存在なのだろう。そんな自分であるからこそ出来る最大限の傑作は一体どんな貌をしているのか。これまで作ってきた作品はそれはそれで最高のものだという自負があります。しかし、私が真に求めるものはなにかこれではないような気がしてならないのです。例えるならば霊的なものが乗り移った依代のようなものはたくさん作れているが、霊それ自体であるものがまだない。その作品がその形であることは本当に重要なことではありません、それは依代に過ぎないのですから。
 ここまで考えが及んだ時、私は何かを作ることをやめました。いいえ、作れなくなりました。迷いによって作るくらいなら何も作れなくていいと思っています。何かを作ることは私にとっては存在意義に等しいことです、自ら間違いだと気づいていることを騙しながら作るようなことをするくらいなら死んだ方がいいのです。そのようなことから自己喪失のような状態となってしまい、制作はおろか人と関わることも出来なくなり、とうとう生活も破綻し廃人のように過ごす時間が長くなりました。

 そんな顛末もあり自分をいちから見つめなおす時間となったのがこの数カ月です。これまでも内省はよくするほうでしたが、この度のものはその中で最も大きなことです。一度全てをストップさせて「やるべき事」や「重要だと思っている事」を全てキャンセルする必要がありました。作ることをやめることで私は「作ることが当たり前の存在」から存在意義を失って自分が消失したような気になりました。
 しかしその中から私に極めて人間的な部分が浮かび上がってきたのです。私はこのように思います。「本当の制作がようやく始まったのだ」と。アーティストというのは人間です。大天才や奇人、悪魔憑きのような語り口はメディアの売り文句でしかないのです。創造性は作者の感性や個人的な癖から始まるがゆえに、欠点や至らぬことのあるただの人間であることからしか、始まりえないのです。つまり「本当の制作」とは、自らの弱さを受け入れ、我々が生きている生命であるがゆえに制作と生活・人生が密接に結びついてしまう事実を受け入れた先でしか起こりえません。一度全ての前提を取り払ってただの人間として始めることは、私の本当の制作の始まりなのです。 

 幸か不幸か私は危機に陥ることで重要なピースを手にすることが出来ました。このピースからやり直すことが2024年の展望です。見つめなおしは何もここ数カ月に限った話ではなく、今年一年を通して行っていくことです。そのために2024年は大学を休学することにしました。もちろん見つめなおしが第一の目的ではありますが、休学中は奨学金の毎月の振込が止まってしまうがゆえにのんびり過ごすわけにもいきません。
 そこで、オンラインショップやクラウドファンディング、様々な事業展開を予定していましたがひとまずこれらを本格的に始動させる必要が出てきました。もちろんそれだけでは成り立ちませんので、アルバイトなどもしながら仕事をしていくつもりです。それこそ生活とともに制作を行っていきます。
 もちろん私自身の作品を生み出していくことも2024年の課題です。そのために学ばなければならないことがたくさんあります。そのために休学中ながらも大学や勉強とは引き続き関係を続けていくつもりです。

 不思議なことに、休学を決めた今のほうがかえって精力的で、整然と乗り越えなくてはならないことに目標を絞れている感覚があります。私は浪人中に何者でもない野良のアーティストとして活動を始めました。大学から距離を取り、1人の個人事業主である野良アーティストとして再び生活することに不安よりもワクワクが高まっています。
 生々しい話をすれば4月から生活費の3分の2がなくなるので、さてどうやってご飯食べていくのか、という状態になっています。以前はこのような現状に対しパニック状態に近い対策の応酬や背水の陣を敷きながら面していましたが、今は違います。この波をどう攻略していこうかと吟味しています。
 以前から宣言している通り「世界的なアーティスト」にはなります。一番遅い可変的な時間は今ですから、遅すぎるだとか高望みというのはやらない言い訳にすぎません。問題はやるかやらないかですので、私がやると考える限り、問題が根本的なところにあるならばどこまででも遡って虱潰しに解決するだけです。
それが2024年です。

 ここまで長い記事を読んでいただきありがとうございます。四宮スズカを引き続きよろしくお願いいたします。皆様、よいお年を。(追伸 休学したことで時間がかなり出来ましたのでお仕事お待ちしております。)


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