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Charaさんから託された愛のバトン

朝起きてCharaさんからDMが届いてたら、どうします?

あのCharaさんですよ?
シンガーソングライターの。

僕は飛び起きた勢いでiPhoneを床に落としました。
画面が割れてなくてよかった。

おしゃれな業界人やアーティストを発端に始まった「7日間ブックカバーチャレンジ」が、外出自粛の今SNSで大きな賑わいを見せています。
その一環で、Charaさんが僕の単行本『愛を歌え』を選んでくれました!!

7日間ブックカバーチャレンジは、読書文化の普及に貢献するため、好きな本を1日1冊、7日間投稿。
本の説明は必要なく、表紙画像だけをアップ。
その都度1人の友達を招待し、チャレンジへの参加をお願いするルール。

DMは「そのままバトンも託していい?」という内容でした。
こんなにLOVEなことってある?

Charaさんは大沢伸一さんからバトンを託されたんだとか。
なんてMondo GrossoでJunior Sweetなリレーなんだ……。
もちろん、喜んでバトンを受け取りました。

次の日から7日間、僕も正規のルールにならって本の感想は付けずに表紙画像だけをTwitterにアップしました。
けれど、自分の好きな本については、やっぱり感想も含めてみなさんに知ってほしい。

そこで、改めて7冊の感想をここにまとめました。

その日、CharaさんとはDMでもう少しやりとりしたのだけど、何を話したのかは、二人だけのひみつ。

Charaさんがバトンを託してくれたブックカバーチャレンジ、気になる本があったらぜひおうち時間のお供に選んでみてください。

俵万智
『チョコレート革命』

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57577で書かれた「短歌」を収録した「歌集」は、物語がおだやかに進んで、ゆったりとした読書時間を過ごせるので、分厚い小説なんかを読みきるのに挫折してしまう人にもおすすめです。

僕の単行本の帯文を書いてくださった俵万智さん。
『チョコレート革命』は、あの『サラダ記念日』の10年後の1997年に出版された第3歌集で、僕が中学生の頃に人生で初めて出会った歌集でもあります。
『サラダ記念日』よりも少し大人になった俵万智さんのセクシーな歌が多く収録されているのが特徴。
歌集を読んだことのない人にも読みやすいキャッチーな1冊です。

岡崎京子
『ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね』

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映画化もされたコミック『ヘルタースケルター』『リバーズ・エッジ』の原作者で漫画家の岡崎京子さんによる物語集。

時代を経ても色あせないスタイリッシュな彼女のイラストはもちろん素晴らしいけれど、岡崎京子の真骨頂はその「言葉」にあることをまざまざと感じられる1冊。
彼女が1996年に交通事故に遭い今もなお療養中であることを噛み締めると、さらに切なく胸が締め付けられます。

スティーブン・チョボスキー
『ウォールフラワー』

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エマ・ワトソンがヒロインを演じた青春映画『ウォールフラワー』の原作小説。
アメリカのハイスクールでの日常や、思春期の心の揺らぎがリアルな質感で描かれています。

長編小説ながら、主人公のチャーリーが読者に向けて書いた手紙の形式で書かれているので、すらすら読めるのが特徴。
読み進めるうちに、チャーリーからの手紙を心待ちにしている自分に気付きます。

日本語版は2冊出版されているけど、個人的には田内志文さんによる集英社文庫版がおすすめ。
原作者のスティーブン・チョボスキー自身が監督・脚本を務めた映画の方を先に観るのもいいかも。

大久保佳代子
『美女のたしなみ』

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今や日本を代表する女芸人、オアシズ大久保佳代子さんが2010年に刊行したエッセイ『私、地味女』が改題した文庫版。
「めちゃイケ」にレギュラー出演しながら一般企業に勤務して、芸人とOLという二足の草鞋を履いて歩んだ特異な日常が赤裸々に綴られています。

エッセイといえば光浦さんの方のイメージが強いかもしれないけど、大久保さんのエッセイも実はとっても面白い。
やっぱり芸人さんは言葉の操り方が秀逸だと実感します。
とにかく笑って過ごしたい日におすすめの1冊。

鏡リュウジ
『占星術の文化誌』

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日本における星占いの第一人者、鏡リュウジさんによる学術書。

文学、美術、音楽……人間が生み出した数々の「文化」は、星と密接な関わりがあり、星とともに発展してきたんだとか。
あらゆる文化と占星術の歴史を、鏡さんが圧倒的な知識量で教えてくれます。

この本を読んだ後は、毎日の星占いを見る目が少し変わるかも。

枡野浩一、目黒雅也
『ネコのなまえは』

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歌人の枡野浩一さんと、イラストレーターの目黒雅也さんコンビによる絵本。

空から降ってきた黄色いネコの正体は……。
名付けること、そして名付けられること。子ども向けのシンプルな物語ながらも、大人も不思議と引き込まれるファンタジーです。

目黒さんの牧歌的な水彩画も魅力的な1冊。

天野慶
『つぎの物語がはじまるまで』

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僕が短歌を始めるきっかけになった憧れの歌人、天野慶さんの歌集。
少女期から三児の母になるまで、実に18年間の歌が収録されています。

恋愛、結婚、出産、育児、親の介護。
一人の女性として迎える様々な場面が、瑞々しい感性で綴られています。

きっと、この先の人生に寄り添ってくれるような歌が見つかるはず。


外出自粛の不安な毎日は、まだもう少し続きます。
新刊を通販で買ってみるのもいいし、昔に読んだ本棚の1冊を読み返してみるのもいいかもしれません。
どんな本も、きっと心を穏やかにして過ごすための力になってくれるはず。

Charaさんがおすすめしてくれた歌集『愛を歌え』がこの度、電子書籍になりました!
こちらもぜひ読んでみてくださいね。

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