食べることと一緒に入ってきた幸せ

ずっと食べることが怖かった。食べることで体重が増えること、世間から自己管理能力が無いデブ、と言われるのが怖かった。痩せて無ければ、きれいな服を着てお洒落してはいけない気がした。痩せたら周囲からチヤホヤされるし、太れば扱いも変わるのが怖かった。

食品をみただけで、カロリーが頭に浮かぶ。人との食事も、ダイエットの邪魔になるからキャンセルした。幸せになるためのダイエットのはずなのに、食事に支配されて、人とのつながりを失った。孤独の中で、毎日スーパーのお惣菜の前に立って、禁止している食べ物を見ていた。

けれど、事実、食べることで得られるのはカロリーだけじゃ無い。人との繋がりも、美味しいねって幸せをシェアする時間も、自分はどんな食べ物が好きで何が苦手なのかを知る機会も、体力がついて楽に動けるパワーも、全て一緒についてくるんだ。

ダルいのが当たり前な訳がない。食事は緊張する時間ではない。食べる事に罪悪感はいらない。心で感じて欲しい。食べる事は、私たちの体を優しく扱うこと、喜びを感じる心を守る事だと。

#おいしいはたのしい