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【読後感】あぶないあぶない

私はだいだい月6~7冊ぐらいの本を読む。ごっついビジネス書からあっという間に読み終えるgoodな小説まで。

このnoteを本の紹介にすればそれだけで毎日書けそうだけど、それをしてしまうと創作感(偉そうに)が出ないのであまり書かないようにしているのだが、「なるほどー」と妙に腑に落ちた場合は、落ちたついでに文字に落とすことにしている。

ということで今回は麻薬のようなこちらの本について感想を少し。



シニア旅行の違和感

少し前の話になるが、通勤中に駅を見渡すと会社を引退されたいわゆるシニア世代に向けた旅行喚起のポスターが多いことに違和感を感じていた。

時間もお金も比較的自由な世代。高齢化社会における彼らへの消費喚起はマーケティング的には常識だ。

それはわかる。

では違和感と言うのは何だ。それは、

「出来ればじじいになる前に、のんびりとした旅行をしたんだけどな」という超個人的な違和感だ。

誰だって70を過ぎて絶好調とは限らない。どちらかと言えば体力的にも気力的にも自信がない。なのにオレたちはじじいになるまでお金を貯めないとそれが出来ないというのか。何たる矛盾。


そう思っていたら「人生100年時代」とかいうパンチラインが降ってきた。どうやら70でものんびりできないらしい。



うるせーバカヤロー。オレは一生懸命生きないゼ。

「人生100年時代」という言葉に思わず閉口していたら、それを上からマウントするロジックが出て来たから驚いた。

一生懸命生きない。という選択だ。


この本は、これまで神仏的にあがめて来たサラリーマンの概念をことごとくぶち壊す。

そもそもオレたちは誰と何を争って、何のために耐えて頑張っているのだろう。

麻薬のように常識が混乱し、そして心がフッと軽くなる。

そうだ。そうだ。じじいのようなのんびりとした旅行に明日から行けばいい。コロナのせいで今すぐは無理だけどな。でもおれはいざとなった行くぞ。コロナのせいで今すぐは無理だけどな。

混乱してきた。が、悪くない。



EXITという名前

一所懸命は雇う側の気持ちであって、雇われる側が誓うものではない。違和感を感じたら、去れ。イグジットだ。


チャラさが売りの漫才師が受けている。知っているぞ。テキトーにやっているように見えて、よく考えられたネタだ。

彼らの名前がEXITだという事が計算されつくしているのなら、もう神仏のようにあがめるしかない。



あぶないあぶない。一生懸命生きるところだった。

テキトーとは違う。実際はよく考えてるぞ。でも、違和感を感じたらイグジットだ。




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