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【考察】人は本当に変われるのか。

「人間ってのはそんなに簡単に変われない!」
「いや、人は絶対に変われる!」

いつの時代もこれといった結論が出ないこの難問。

どちらの考えが正しいのかと問われれば僕は、”人は変われない”という方の肩を持つ。
しかし!と反論する人もたくさんいると思う。現に身の回りにそういった人がいるのかもしれない。

ではどうして”人は変われない”と思うのか。僕の考えを少しまとめてみようと思う。


■人生観が変わる出来事

宇宙から帰還した人の人生観が変わると聞いたことがある。

それだけではない。地震などの天災。裏切りなどの人災。いずれも脳に強烈なインパクトを受けた人はその時の衝撃で考え方や生き方を変えることはよくあるように思う。

これについては少しばかり経験がある。
これまで家庭を省みず夜中も休日も働き尽くすことがサラリーマンの普通の姿だと思っていたけど、コ口ナ禍というインパクトが僕の考えを変えた。
在宅勤務をするようになってそんな考え方が吹き飛んだのだ。

家族の成長過程をほとんどこの目で見ることなく日々過ぎていく人生をなんとも味気ないと思ったりして、僕の「幸せな生き方の定義」は大きく変化した。

つまり人生観は変わる。

僕らは様々な経験で人生を折り重ねることによって考え方は往々にして改まる。そして発言が変わる。行動が変わる。人はそれを「変わった」と称する。

しかし・・・


■余裕

例えばゲームばかりやっていた人がある日突然勉強ばかりするようになった場合、その人は「変わった」のかと言われればそうとは言えないのではないかと思う。

その人にはもともと集中力や、興味を持ったものを極める力があったのであって、その矛先がゲームから勉強に変わっただけなのであって、本質は何も変わっていない。
なぜ矛先が変わったのか。それは先に述べた人生観を変える何らかの経験したに違いない。

では、

いつも不機嫌で短気だった人が周囲の人を思いやり、優しく接するようになった場合はどうか。年を取って丸くなったね、と言われる類の人たち。周囲にも割りといるようにも思う。

この人たちは変わったのかと言われれば、変わったのだと思う

節操ないのだが、性格が変わった人はいる。矛盾しているじゃないか!と怒られそうだけど、条件があると思っている。

それが「余裕」だ。

理想の自分に変身を遂げるには大前提として、余裕が必要ではないかと思う。
それは心の余裕と、お金などの物理的な余裕。余裕が無ければ人はなりたい自分を咀嚼して努力することなどできない。つまり変われないのだ。


■欲

余裕がない状態とは、○○するべき、○○であるべきという考えと戦っている状態では無いかと思う。
つまり余裕を得たければ、この「べき」という考えを断てばいい。その究極が欲を断つこと。そしてそれを実践しているのがお坊さんなんじゃないかと。

出家とはつまり、欲を断つこと。欲を断って余裕を所有すること。故にお坊さんは大局を見てモノを語れて、堂々と説教することが出来る。


人間は根本的には変われない。
それでも僕らが変わりたいと願いそれを叶えたいならば、まずは自分の周りに余裕を生み出すことから始めなくてはいけないのかもしれない。出家までしなくても、常に落ち着き、常に自分を見失わず、常に周囲に目が配れる状態で、人はようやく変わることが出来る。


自己嫌悪の解消も、自己成長への焦りも、全てはまず余裕を持つことに注力すればいいのではないかと思う。
時が経てば自然と余裕は生まれてくる。
待てないのであれば欲を少しずつ断つことである。




本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!

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