【違和感🤔】猫も杓子もSDG'sの違和感

猫も杓子もSDG's。

地球は有限であるという意識づけ教育。もちろん大事なことだと思うけど・・・なんかバズワードと化してるなぁと少し違和感を感じていたところでちょっと面白い論調を見かけた。

我々日本人はDNA的にSDG’sセンスを宿しており、それ故に技術進歩が遅れていたというのだ。

なるほど。どういうこと？

■黒船

江戸時代末期の日本が列強各国から大きく後れを取っていることに気付かされるんだけど、その理由は誰もが知っている「鎖国」。

江戸時代の日本は海外との貿易、渡航を禁じていた。

これが何を意味しているかというと、造船技術の進化を止めたことに繋がっている。理由は簡単で必要が無いから。

そうこうしているうちに欧米諸国は蒸気機関を発明しこれを船に採用することで長い距離を航海することに成功。
で、蒸気船が発明されることは同時に製鉄の技術進歩に繋がっていて、これがつまり造船はもちろん銃や砲弾の進化に繋がる。

こうして黒船がやって来て、「別に上陸しなくても大砲打っちゃうよ」という脅しが可能になり開国へと繋がっていったというわけだ。

つまり必要が無いので進化しない。というのがミソで、実はこれがSDG'Sの話に大きくかかわってくる。

■野蛮だけど奇麗な国

黒船や砲弾で脅し、次第に日本国内に踏み込んできた外国人たち。当然彼らからは日本人の生活レベルは低く映り、「野蛮だ」という表現を上から目線でしてくるんだけど、と同時に日本という国の奇麗さに驚いたという。

ここでいう奇麗さとはマウントフジなどの景色ではなくて”清潔さ”という事。

江戸時代の日本は当然電気も無ければ下水道もない訳だけど、人口百万超えと言われている大都市・江戸においてもヨーロッパの都市にあるような嫌な臭いはほとんど無かったと言う。

その証拠が「香水」だったり、「傘」だったりする。

香水なんてのは高級贅沢品ではなく、もともと体が臭い欧米人がそれを消すために発明されたものだし、糞尿をその辺に捨ててしまい街が悪臭にまみれるから下水道が発達した。

傘に関しては（驚いたんだけど）その昔は糞尿を2階や3階から投げ捨てる人が多数いてそれを避けるための道具だった。
特にヨーロッパでは雨が降っても傘はささない風潮があるがどうやら理由はここにあるらしい。なぜなら傘は糞尿を避けるための道具であり、現代には必要ないものとの意識が高いからだ。
もっというとハイヒールも市中の糞尿をなるべく踏まないために作られたものなのだ。

では、日本はどうだったのか。
下水道が無いのに街がキレイだったのはなぜか。その理由こそ江戸の人たちの「使い切りの精神」。つまりSDG'sの考え方そのものなのだ。

かつての日本人は何でも使い尽くしたという。
衣服が悪くなれば継ぎ接ぎして着る。それでもダメになれば雑巾にする。それがダメになれば火の燃料にする。それで出た灰は肥料になる。
驚くのは、これら全てを取り扱う業者が居たという事だ。

ヨーロッパで市中に投げ捨てられていた糞尿もしかり。それこそ農作物の肥料にするために再利用されていた。

つまり日本は下水道をつくる技術が無かったのではなく、必要なかったのだ。これは香水もハイヒールも同じ。欧米のファッションは先鋭的で素敵？
いやいやもとはそんなポジティブなものではなく、日本人のスタイルの方がよっぽどイケていた。現代の言葉を借りればオーガニックと言ったところだろうか。

■猫も杓子もSDG'sの違和感

国連が提唱するSDG'sとかいう呪文。

深いこと考えずにバズワードにして心にしまっとけ、というのはあながち間違いではないと思うけど、子供たちにペットボトルの蓋を集めさせるぐらいなら昔の日本人の生活スタイルを改めて考えてみる、というのがとても良いのではないかと思う。

本当のエコとは、必要ないものを作らないこと。必要ないようにするためにはどうしたらよいかを考えること。
服を継ぎ接ぎして着ろとは言わないけど、それがどんな結果をもたらすかは知っておいて損は無い。

昔の日本人にはそれが出来ていたのだから、こんなに良い教材はないと思うのです。

ちなみに異臭がすごかったと言われているパリのセーヌ川。同じような人口を誇った江戸の玉川は上水が飲料として機能していたという。

改めて、これは凄いことだと思う。

本日も、最後までお読みいただきありがとうございました！