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【週刊ユース分析】EAST③柏レイソルU-18を調査!!

プレミア参戦チームを毎週1チームずつ掘り下げているこのnote。

EASTの3チーム目、そして前回の流経大柏、前々回の市立船橋に続いて千葉県勢の3チーム目としてレイソルユースを取り上げます!!


さっそく9年間の戦績から

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76ポイント。12位という立ち位置です。スタートは2部の関東プリンスから。そして柏らしいというか、凄いのが2014年 昇格後の即EAST制覇です。

トップチームがJ2から昇格して即J1を制したのが2011年。アカデミーもなぞるようにそれを体現しており、これはもうレイソルのお家芸ですね。

ちなみに2014年はオランダにいる中山雄太選手を擁したチーム。しかしセレッソユースに敗れて日本一は逃しています。チームは悲願のチャンピオンを目指してEASTでの戦いを続けています。


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レイソルというと、アカデミーが強いクラブという印象があります。

恐らく我々が知っているたくさんのアカデミー出身選手が、プロで活躍しているからだと思います。

例を挙げると、

レイソル一筋の大谷選手をはじめとして、輪湖直樹選手、酒井宏樹選手、工藤壮人選手、武富孝介選手、指宿洋史選手、茨田陽生選手、仲間隼斗選手、山中亮輔選手、中村航輔選手、中谷進之介選手、伊藤達哉選手、古賀太陽選手などなど。

出ていった選手も多いですが、本当にたくさんのJリーガーを輩出しています。

プレミア9年間の順位は12位ですが、トップチームでやれる選手を育てる。という方針においては、西の広島ユースと並んで国内トップクラスではないでしょうか。


その影に、吉田達磨あり。です。


一貫方針の徹底

日立製作所時代から伝統あるレイソルのアカデミーですが、広島と同じように、アカデミーの一貫性を説き、クラブの方針としたのが吉田達磨さんだと言われています。

確かに、名前を挙げたアカデミー出身のほとんどが、Uー12からU-18までずっとレイソル。という選手が多いのです。

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そしてこちらがレイソル強化部時代の吉田さんのコメント。

育成のコンセプトは、その基本に、まず柏レイソルのトップで活躍できる選手を育てることにあります。レイソルのサッカーを理解し、体験し、愛し、ここでプレーすることに誇りを持てる選手の育成がベースにあります。
誇りを高く持ち、勝ち続ける意識を持った選手たちの集まりが、強いチームになると考えています。そのためプロフェッショナルとしての行動を突き詰めていくことで、自然と人間形成がなされていくと思うのです。

レイソルを愛し、レイソルの誇りを持て、と。そのプロ意識が、人間形成につながるんだ、と。


徹底してますね。U-12の選手に対して、未来のレイソルを背負ってくれ! というストレートなメッセージ。


レイソルユースを調査していると、「ポゼッション」という言葉が本当によく出てきます。長い年月をかけてチームとして熟成させていき、それをトップまで継続していくというのは、高体連チームでは難しいことだし、この育成方針で実際にプロでやっていく選手が多いのもうなずけます。


ちなみに吉田さん。トップの監督としての戦歴は芳しくありませんが・・・間違いなくクラブ強化の功労者ですね。


注目選手!

小久保玲央ブライアン選手(柏レイソルU-18→ベンフィカU-23)

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育成の柏。その真価を間違いなく体現しているのがブライアン選手(GK)の躍進でしょう。

すでに超有名人ですからね。彼自身の紹介はもはや野暮なので別に譲るとして、ここで伝えたいのは、彼が見つかった国際大会にレイソルユースは定期的に参加している。という実態です。

参加しているだけではありません。引き抜かれたベンフィカはもちろん、PSGやレアルなど巨大クラブのユースと対等にやりあって、認められているのです!


田村蒼生選手(柏レイソルU-18)

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年代別日本代表にも名を連ねる新チームの顔。1年生からプレミアを経験するドリブラー。

レイソル自慢のポゼッションサッカーを支える今シーズンの象徴的選手ですね。



最後に、

ジュビロファンの視点から見ると、柏レイソルは同志です。

そう、J創設前から伝統あるチームでありながらオリ10から漏れてしまった悲しい歴史を持つ同志。

磐田と同じく94年に加盟した湘南(フジタ)、レイソルと同じく95年に加盟したセレッソ(ヤンマー)の4チームを合わせて私は勝手に「同志4」と呼んでいます(笑)。


今後もJリーグのために切磋琢磨したいのですが、アカデミーの歴史では柏が上。リーグトップレベルだし磐田も見習う部分がまだまだたくさんあるのではないかと思います。

一方で、一貫性の賜物であるポゼッション上等のサッカーに閉塞感を感じ、変化を求めているとの声も聞きます。

伝統はこだわり過ぎると変化からの遅れを伴います。そこに対する柔軟性が、これからのレイソルには求められていますね。


今後も、進化を続けるレイソルユースの選手、それからクラブの方針に注目です!

AWAYでレアルに勝っちゃう。これがレイソルユース!

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