見出し画像

【ジュビロ磐田⚽️】【雑感】憎き鹿島。愛しき鹿島。

磐田サポーターの中には、「オリジナル10」という呼称に嫌悪を感じる人たちが一定数存在する。

理由は他でもない。
JFL時代からヤマハ発動機サッカー部は1部リーグの中心的存在であったにもかかわらず、”県内ひとつ”という謎レギュレーションによりその椅子を新規球団の清水が持って行ってしまったからだ。
当時のゴンさんの悔しい顔を思い出してもその気持ちは、わかる。

しかし、
個人的にはこれ自体にはあまりこだわりはなかったりする。オリ10などという誰かに与えられた称号よりも、リーグチャンピオンの星の方がよっぽど重要で、現に磐田はそれをしっかりと回収しているからだ。


と、
「オリ10」について回顧したところであるひとつの感情が蘇る。この感情の主は住友金属工業
Jリーグ発足前はJFLの2部リーグにいた小さなチームだ。

住友金属は2部所属でありながらヤマハ発動機や日立製作所(後のレイソル)、ヤンマー(後のセレッソ)などJFL強豪チーム押しのけて、なんとオリジナル10になってしまうのである。

個人的には「オリ10」への恨みを当てるなら住友金属だろう、と思ったりする。それだけこの”飛び級”は衝撃的だった。


ではなぜこの2部チームがトップリーグ入り出来たのか?
理由は他でもない。このチームには当時の日本人があっと驚く唯一無二の神様がいたからだ。

その名はジーコ。
住友金属工業の正体は、鹿島アントラーズである。



■憎き鹿島

個人的に、
当時実績のなかった清水のオリ10入りにあまり反感を抱かないのは彼らがリーグタイトルを獲得出来ていないからに他ならない。「ほら見たことか」といった感情すらある。

しかし、
それとは全く別の理由で周囲の反感を停止させてしまったのが鹿島だったりする。彼らが成し遂げたリーグ優勝は実に8回。その数は圧倒的であると同時に一度も降格経験が無いという事実がそれを更に輝かせる。

「なんか文句あります?」
30年前からそんな声が聞こえる。

当時、誰もが思った「なぜ住友金属がJリーグに?」という感情は、これら圧倒的な実績を以ってキレイさっぱり葬り去ってしまったという訳だ。


どうだろうか。
清水なんて、可愛いくないすか?

その代わりと言っては何だが、私は鹿島が憎い。
千載一遇のチャンスをキッチリとモノにし、淡々とリーグを代表するクラブとして君臨している。ジーコがなんだ。レオナルドがなんだ。そんな言葉を発する隙すらない実績。痛恨だ。痛恨すぎる。ぐぬぬ。。


憎いついでにもう一つ、鹿島アントラーズにまつわる私的怨念を述べておこう。2016年。忘れもしないクラブワールドカップのレアル戦だ。

レアルとの試合と言えばそれは磐田サポの誇りであった。

正確にはレアルと試合をするはずだった、という注釈付きになるのだがいずれにせよACLの前身であるアジアクラブ選手権を制覇し、加えてカップウィナーズカップ覇者との対戦にも勝って手にしたヨーロッパ王者との真剣勝負。

ラウルにモリエンテス、フィーゴにイエロ。今思い返してもゾクゾクするメンツ。
私はポゼッションという言葉をバルサではなく当時の磐田から学んだ。2001年。N-BOX元年。笑われるかもしれないがこのポゼッションスタイルは本気でレアルを食えると思っていた。


しかし、
ご存じの通り大会は資金繰りの問題で消滅。レアルとの試合は幻と消えた。が、当時トヨタカップでそれなりに目の肥えたJリーグファンの中にあって、レアルと試合するかもしれなかったという事実はそれだけで十分に光り輝くことが出来ていたのだ。


それが・・・

先にレアルと試合してんじゃん!!
しかも良い試合しちゃってんじゃん!!

何たる痛恨。


おい。鹿島サポ聞いてるか!
2016年のCWC。私は涙でその試合を見ることが出来なかった。鹿島は磐田から、年間王者だけでなくレアルとの試合をも奪うのか!!

ゆ、ゆ、赦せん過ぎる!!!!

止めろ!その男を止めろ!!


そう。
私は、鹿島が憎い。




■愛しき鹿島

かつてこんなnoteを書いた。

人口10万にも満たない街。鹿嶋市。
「のぞみ」が止まるような大都市でもないにもかかわらず、Jリーグの中で奮闘する街。鹿嶋市。

のぞみが全席指定であろうがなかろうが関係ないんだよ!止まらないから!!
そんな声が聞こえる。


この境遇に、磐田市をはじめとするジュビロ磐田のホームタウンが共鳴しないはずがない。地方都市でもトップリーグで輝くことは出来る。こんな想いを共有できるクラブは東京でも横浜でも名古屋でも大阪でも福岡でもない。

鹿島なのだ。

Jリーグの創成期。そんな鹿島アントラーズと一時代を築けたことは本当に誇りだった。


誰が言ったかナショナルダービー

今なおこの話題を持ち出してしまうナンセンスさに自覚はあるものの、1996年~2002年の7年間。2都市合わせて20万人程しかいない街同士が長きにわたってトップリーグのチャンピオンを競い合った事実はやはり雄大だ。

J1に戻ってくるたびに
「鹿島に勝ちてぇなぁー」
「鹿島やっつけてチャンピオンになりてーなぁー」
と細胞レベルで燃えたぎってしまうのはもはや本能。

愛しき鹿島。逢いたかったぜ。
やっと彼らを倒してチャンピオンになれる!

細かい話は抜きにして、
再び鹿島を倒してチャンピオンに成る権利を得たことに震えが止まらないのである!!!



ちなみに、
ナショナルダービーの片鱗は今なお垣間見ることが可能だったりするから面白い。

2021年の選手名鑑は、
基本的に笑顔であるはずの写真が、鹿島と磐田だけ真顔であり実に気品に満ち溢れていた。
(そういう事なんだよね)


そして今回の昇格に際しては、
両クラブから重大なお知らせが届いた瞬間にネットが揺れ、Xがバグるという現象が起きた。
(そういう事なんですよ)




■もう少し待っていてくれ。鹿島!

そんな鹿島が揺れている。

いやそれは磐田の失われた20年に比べたら大した揺れではないかもしれないのだが、「常勝」を自らの言葉として確立してきたクラブとしてはやや気になる状況だ。

個人的にそう思うのは岩政大樹監督の誕生あたりから。
時を同じくして、精神的支柱であったジーコ氏がTDを退任。追うようにして、こちらも常勝鹿島の生き証人であった鈴木満FDが退任


勝ち切れないクラブがレジェンドOBに再建を託す。
→そのOBには監督経験が無い(岩政さんは大学指導をしていましたが経験値は浅かった)。
→強力な後ろ盾を失って、方針は「気持ち」や「愛」が先行する劇場型。

岩政さんを非難するつもりはないが、それは磐田の経験値でもある名波さん時代に酷似していた。


あれ、なんかヤバくね?

そう思った2023年シーズンは、5節から8節まで4連敗を喫するなど絶不調。いよいよ降格してしまうかも、と関係ない我々をもハラハラさせたわけでして。

担当ライターの田中氏も困惑のツイートをしていた訳ですけども。


しかしここからが鹿島の、鹿島たる底力。
最終的には降格とは無縁の5位にてフィニッシュ。岩政監督も何とか最低限のラインまで仕事をやってのけたわけです。


で、これ。
正直驚きました。


無冠を「目標未達」ととらえる鹿島からすると監督退任はやむなしとして、その後を託したのがポポビッチ、ですか。


決して、ポポビッチ監督の手腕を否定するわけではありませんが・・・似てるんですよ。この時と。


ポポビッチさんとは町田時代に対戦あり、いずれも苦戦は強いられましたが(個人的には)J2中位の監督というイメージが強い。
それだけに常勝鹿島を再建するだけの求心力があるのだろうかという何とも言えぬ不安が付きまとう。

何より外国籍監督の個人昇格と言えばアルベル(新潟→FC東京)、クラモフスキー(山形→FC東京)、ポヤトス(徳島→ガンバ)あたりが思い出されるがいずれも実績は乏しい。

僕にはどうしてもこの路線が見えてしまうわけで・・・。




■いずれにせよ

なんとかトップリーグに復帰できた我が軍は残留が絶対命題の追いかける立場。まずは自分たちに目を向けてしっかりと土台を築きたいところ。

(これを書いている)年末の時点でスカッドもままならないヨチヨチ歩き状態なのですが・・・鹿島との対戦は非常に楽しみであります!!

新監督についてあれこれ余分なことを言いましたがつまりのところ言いたいのは、
憎き鹿島。愛しき鹿島。
そして・・・憎き鹿島(2回言う)。

チャンピオンを賭して再び国立を満員にするその日を夢見て、新たな30年に向けて共にワクワクしていければ個人的にこんなに嬉しいことはありません!!


磐田はもう少し時間がかかるかもだけど、
必ずトップの立ち位置にて待っていて欲しいぞ!




本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。




ここでやるぜ!!










この記事が参加している募集

サッカーを語ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?