見出し画像

【⚽️大学サッカー分析】【大注目!】今、大学サッカーが完全にキテいる件🔥

Jリーグと2種年代を追っていて、最近特にヒシヒシと感じることがあります。それは、

大学サッカーが完全にキテいる

ということ。
「実力」「注目度」いずれにおいてもちょっと前とは取り巻く状況を完全に変えています。恐らく大学サッカーに関わっている人たちも実感しているのではないでしょうか。

その背景には何があるのか。
今回はこれについてその理由を整理してみたいと思います。

ニュースターをいち早く把握したい”欲しがり”なサッカーファン。
これからのJリーグをもっともっと楽しみたい人。

それからそれから、大学サッカーに関わる全ての人たちと共有したい。
大学サッカーもまたロマンの塊だという事を!!


それではさっそく行ってみましょう。




■怪我の功名

まずは大学サッカーの環境を好転させたであろう背景について。

これについては、「コ口ナ禍」が一役買ったと確信しています。

未曽有の惨事は世の中の多くの常識を変えました。それはサッカーのルールにおいても例外ではなく、代表的なのは「飲水タイム」それから、「交代枠の増加」

特に交代枠の増加は多くの若手に対してとても有意義な改定だったのではと感じます。

従来の3枠。ハプニングを考慮して実質2。この2枠をお試しで使うのはかなり勇気がいります。残り5分を過ぎても何が起こるかわからないのがサッカー。必然的に交代は後手になります。
最近は「選手交代が遅い!」という批判もよく聞きますが、そもそも少し前までは先手の交代がハマるケースは稀だったように思います。

それが4に増えた。であれば1か2を思い切って使ったとしても従来の2が残る。この差はとてもデカい。


こうしてチャンスを得たのが”即戦力”として入団しながらも、これまでなかなか出場機会が得られなかった大卒ルーキー達

三笘薫も旗手玲央もはじめは途中出場から。
もしこのルールが無ければその実力を示すのはもう少し遅かったかもしれません。


こうして世間は”大卒ルーキー”をひとつのブランドとして見るようになりました。まさに怪我の功名。

皮肉にも学生生活からサッカーを奪いかけた出来事により、大学サッカーの歯車は完全に好転し始めたというわけです。

出場機会が少なければ、まだ海外に行っていなかったかもしれない。



■大学生のメリット

機会は外部要因によってもたらされました。
しかし大切なのはもう一つあって、それは機会を得た大卒ルーキーたちが揃いも揃って結果を残した、という事ではないかと思います。

三笘薫も旗手玲央も、森下龍矢も林大地も、田中駿汰も金子拓郎も、実は皆同級生!

(僕が大好きな)ゲキサカさんの下の記事を見て欲しい。
改めて超豪華
ではなかろうか!!

これまでは、
18歳でプロになれなかった選手が大学サッカーをしている、というネガティブな印象があったのは事実。
しかし、
ユニバーシアードでブラジルを破ったこれらの選手たちがあまりにも素晴らしかったため、むしろ大卒はアリと世間の認識は完全に改まったというわけです。

鳥栖の流れを好転させた2人の大卒ルーキー


では、
これらの大卒選手たちの活躍はたまたまメンバーが凄かったからなのかと言えば決してそうではないと僕は考えます。
その理由こそが大学サッカーの最大の魅力


Athletes Bankというサイトがあります。
そこでジュビロOBでもある常葉大学の山西尊裕監督がかなり芯を食ったコメントをされているので引用させていただきます。

大卒選手は即戦力と言われていると思います。
一般的にはサッカーのグラウンドの上での即戦力と捉えているかと。でもそうではなくて、サッカー以外の面でも注意されることがないようにということだと思うんですよね。

大学での4年間で全部済ませてきてねということ。
試合に出れませんでした、なんで俺は試合に出られないんだと、不貞腐れて指導者に慰められないでね。
自己管理ができません、食事がわかりません、挨拶ができません、そんなのは無しにしてね。


高卒で入団する選手はクラブが4年間責任を持って育てるに値する選手だから高卒プロになります。クラブが面倒見てもクラブにプラスになる可能性があるから。

大学にきている選手のほとんどはそこに選ばれなかった訳だから大学で全部済ませてきてね。そういうのをクリアして初めてプロのスカウトに引っかかる。そのような選手が大卒として求められている。

つまり、
プロになる大卒選手というのはサッカーの実力はもちろんですが、それ以外の部分もセルフコントロール出来る人であることが大前提
入団当初からすでにプロフェッショナルなんですよ。中身も含めて。

山西さんは「高卒ルーキーはクラブが責任もって育ててくれる」と述べていますが、この自主性というやつは大人が援助したって育つものじゃない。
大学4年間を経て残る選手ってのは必要条件ではなく絶対条件でこの部分が出来ているんですよね。

そして、生活面での自主性はグラウンド内での自主性と同義です。

壁にぶつかった時にどうやってそれを乗り越えていくか。それを打開する力は、人生も、90分のゲームも同じなんですよね。

だから大卒ルーキーは頼りになる。



■特別指定選手

大学サッカーの実力は疑いの余地が無いことはリーグを観ていればよくわかるのですが、「注目度」という観点でその流れを良化させている要因があると思っています。

それが、
特別指定選手のルール改正です。

2018年に認定条件として以下の条項が追加されました。

・(特別強化指定選手は)当該受入先のJクラブにプロ選手として加入することが内定している選手(以下、「契約内定選手」という)であること

つまり、
特別指定としてチームに迎え入れるなら先に内定出してね、という事。
これによって在学中(大学2年生とか3年生)にも関わらずJクラブから内定を受ける選手が増えたのです。
磐田で言えば早稲田3年生ながら10番をつける植村選手がまさにそうですね。


大卒はアリ!と世間の認識が改まったところで、次にやって来る大卒選手の内定がアナウンスされる。そりゃぁもうクラブのサポーター達は黙ってませんよ(笑)。
オレたちのチームの三笘は誰だ!オレたちチームの上田綺世は誰だ!ってなもんです。
こうして必然的に大学サッカーは注目度を増していきます。

これが、私が大学サッカーが完全にキテいると判断する理由。

「機会」と、「実力」と、「露出の増加」。
これらが良好な因果関係を築き、大学サッカーは注目すべきコンテンツになりあがっているのです!!

期待しかない。



■最後に

学生の部活は商売ではない。つまり無理して盛り上がらなくてもいいのだ!
という論調をたまに見かけます。これについての僕の意見はシンプルに、

堅いこと言ってんじゃないよ。皆に見てもらえた方が選手は嬉しいに決まってるじゃないか!!

です。

プロになれない人がほとんどだと言っても大学サッカーまで進む時点でアスリートとしては一握り。(性格は色々あれど)人に見られることを是としなければやってこれないと思うんですよね。

また、
プロになれない人がほとんどならば大学サッカーとして研鑽してきた時間をキラキラした思い出にしてあげることも大人たちの役目ではないかな、と。

僕が高円宮杯プレミアリーグを軸にクラブユースをピックアップしている背景にもそんな思いがあります。
彼らには、高校サッカーの代名詞ともいえる”冬の選手権”が無い。実力は変わらないのに。
プロを目指しているのだからそんなものな必要ない、という意見はもっともだけど、プロになれない大多数のために何とか知名度を上げてあげたいなぁ。。。と。


大学サッカーは今、完全に好転の最中にいます。
この流れは”多分”ではなく、真実だと思います。理由は述べてきた通りで、しっかりとしたロジックに基づいています。

大学サッカーの注目度をあげることは、日本サッカーの強度を増し、更なるレベルアップか図れることにつながると確信しています。

それから、
”選手たちの背景”すなわち歩んできた道にも着目して観ることで、サッカー観戦をよりドラマチックにさせることにつながります。


てことで、
僕個人としても自身のnoteで今後大学サッカーネタを積極的に取り上げていきたいなと考えています。
きっとJリーグや日本代表がもっと面白くなるはずです。




本日も、最後までお読みいただきありがとうございまし



追記🌞


2022/11/1にカタールワールドカップの代表メンバーが発表になりました。
26人の中に大卒選手は史上最多の9名
個人的に選ばれると思っていた旗手選手、古橋選手がいればもっと多かった訳で…。

これにより大学サッカーがかなりポジティブな立ち位置を確保したこと。
大学経由のサッカー人生が全くもって遠回りでないこと、が証明されましたね。


大学サッカーに関わる皆様には今が露出のチャンスとばかりに大いに張り切ってほしいし、まず何より有観客開催を増やして欲しいですね😅

期待しています!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?