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【エッセイ】身近な場所での豪雨災害

先日、用事で遠出した。
行き先は、宮城県北部にある農村地帯だ。

高速道路を使えば1時間くらい早く着けるが、この日はのんびりと国道を通った。

農村地帯をまっすぐに延びる道路を淡々と走る。すると目の前に「通行止」と赤色の文字で大きく書かれた看板が目に入った。

国道と平行している迂回路に入ると、国道の橋がきれいに無くなっているのが見えた。

7月中旬に降った警報レベルの大雨で川が氾らんし、流されたものだった。
半月経っても工事が進まないくらい、ひどい状況なんだと現場を目にして初めてわかった。

テレビのニュース映像で写っていたんだろうけど、目印がない田んぼの中の橋なので、場所までは断定できなかった。

とはいえ何度も通っていて、あって当たり前だと思っていた橋が一日の大雨で無くなっていたことにショックを受けた。

東日本大震災の時は、規模が大きすぎたのと、自分自身の生活に追われていたので、喪失感を覚えたのは少し落ち着いてからだった。

最近、全国各地で大雨の被害が多い。
先日は、山形、新潟、そして福井。
他人事とは思えずに心が痛む。

知っている場所が一瞬のうちにひょう変してしまう、自然災害。
改めて自然の脅威を感じるとともに、一日でも早い復旧・復興を願わずにはいられない。