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【読書の記録】行ったことがなくても、思わず山陰を旅したくなった本

【本との出会い】
以前、『青森・函館めぐり』という本を読みました。青森・函館の昔からの建物や、伝統工芸、ソウルフードなどが紹介されています。

中でも心曳かれたのが、著者・江澤香織さんが書いた、紹介文でした。情景や、歴史的な背景が浮かんできました。シンプルで研ぎ澄まされた言葉を読んでいると、温かさを感じ、今でも時々手にとっています。

(詳しい感想はこちら↓)

その後、江澤さんの著書で山陰を書いたものがあると知り、読んでみたいと思っていました。


【内容】

『山陰旅行 クラフト+食めぐり』は、鳥取県と島根県の「アートクラフト散策」、「ショップ、ギャラリー、カフェ&喫茶店、パン屋」、「おいしい鳥取」「おいしい島根」というコーナーに分かれています。

また、ところどころにコラムが挟まれており、「特急スーパーはくと」、「ぼてぼて茶」など地元のことを知ることができます。

もちろん、鳥取砂丘、宍道湖、出雲大社など代表的な観光スポットについても書いてあります。


【感想】

山陰には行ったことがない私。鳥取砂丘や、出雲大社など気になるスポットはあったものの、東北からは遠く、なかなか行く機会がありませんでした。

それが、この本を読み終えると、山陰地方がぐっと身近に感じました。
どこか東北に似た部分がみられたからです。

長年にわたり引き継がれてきた、「陶芸」「因州和紙」「鳥取民芸木工」などの工芸品や、地元産の食材をふんだんに生かした「北条ワイン」「とうふちくわ」といった名物が多く紹介されていました。

東北にも地元で育まれた素材を、生かしたものがたくさんあり、思わず親近感を感じてしまいました。

また、若い人たちが、新しく開かれたカフェや、本屋さんなども掲載されていました。昔からの建物をリノベーションしたり、地元の食材を使ったものを提供するなど、地域を大切にしているところが素敵だと思いました。

この本を読んでいると、素敵なカフェやパン屋さん、旅館など行ってみたいところがたくさん出てきました!

まずは松江城の敷地内にある「亀田山喫茶室」。明治時代に建てられた、レトロな洋館内の喫茶店です。
レトロ建築に惹かれます。フレンチトーストも美味しそう!


気になる観光スポットは、鳥取県の「三徳山三佛寺・投入堂」です。

垂直に切り立った断崖の途中に、すっぽりとはまり込むように建てられた、奇跡としかいいようのないお堂。

(『山陰旅行クラフト+食めぐり』より引用)

そのように書かれています。
断崖の中にお堂がすっぽりとはまっている、何とも不思議な場所なのです。

お堂にたどり着くには、ロッククライミングのごとく登らなければならないのだとか。

けど、思わず好奇心をそそられました。ぜひ登ってみたい!

鳥取や島根の魅力がふんだんに詰まった一冊でした。




【今日の本について】

『山陰旅行 クラフト+食めぐり』
著者:江澤香織
発行:株式会社マイナビ出版