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【エッセイ】美容院と眉サロンに行って思ったこと

先日、1週間の間に眉毛サロンと美容院へ行った。毎日、仕事と家庭で慌ただしい私にとっては、贅沢な時間だ。ゆったりと自分のことだけを考えられる時間は何とうれしいものか。

だが、今回はモヤモヤしたことがあった。
それは、美容院でも眉毛サロンでも聞かれた質問。「普段、髪(眉)のお手入れってあまりされていないですか?」

それを聞いて「自分では難しいから、プロにお願いしているんだけど……」と言いかけてしまった。美容をサボっている人だなと思われているのかもしれない。
何だか「ダサい」とストレートに言われる以上に、ガッカリしてしまった。

普段は細かいことを気にしない私だが、間を開けずに2回言われると、さすがにちょっと凹んでしまった。

確かに私は、器用な方ではないので髪を上手に巻いたり、骨格に合わせて眉を描いたりカットしたりはできない方だと思う。

髪は単純に外ハネにし、眉は自己流で平行眉を書くくらいである。

また日々の生活に追われ、流行にも乗り遅れている感はある。朝起きて家事をして、フルタイムで仕事して、帰ってくると夕食の準備と洗濯……ゆっくりする間もなく家族が帰ってくる。

あっという間に一日が終わってしまう。悲しいことに、自分に手をかけられる時間は減り、流行からも遠ざかってしまう。

髪は、毎日洗いトリートメントをし、眉毛も(形はおかしいかもしれないけど)毎日描いている。おしゃれとはほど遠くてもせめて、清潔感は保ちたい、と思うから。

それでも髪は伸びて、眉も形は崩れて扱いづらくなる。清潔感も薄れてくる気がする。
だから、気後れする気持ちをおさえ、勇気を出して、お金と時間を捻出してサロンに行く、小心者のワタクシである。

でもなぜ、少しでもキレイになりたくて行くのに、萎縮してしまうのだろう。
暗い気持ちになったり、緊張しすぎて疲れたり。モヤる。

ふと、そういう人、多いのではないだろうか、と思った。
家庭、仕事、育児、介護、病気など人にはそれぞれの事情がある。
自分のことだけにかまっていられない状況の人も多いだろう。

美容関係の方には、おしゃれやお手入れが苦手な人、自分のことは後回しにせざるを得ない人を温かい目で見てほしいなと思う。

「髪巻くのとか苦手で~」なんて言うと、美容師さんが「では、毎朝セットしやすいような髪型にしましょう」なんて明るく返してくれるだけで、気分が軽くなるのだから。