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【vol.3】佐藤さんの想いをカタチにしてみた(後編)

【第3回 人の想いをカタチにしてみた】は

佐藤さんにお話をお伺いしました☘


佐藤さんは地方で作業療法士(OT)をしている10年目のベテランさん!

ちょっと強面だけど、喋るとめっちゃ柔らかくてユーモアのあるお方なんです。


私たちの出会いは1年半前のX(旧Twitter)でした!

オンラインで話すようになり、いつの間にかオフ会をしていたという経緯があります!

そんな仲良しの佐藤さんに改めて作業療法士に対する想いを聞いてみました!


こちらの記事は【前編】【中編】【後編】に分かれています。

【後編】では現在のお仕事の様子から、読者の皆様に伝えたいことをお聞きしました!

佐藤さんの想いよ!皆さまに届け!

以下:(す)=すーみん (さ)=佐藤さん

――――――――――――――――――

楽に働くということ

す)今の職場、仕事はどうですか?

さ)いかに楽に働くか…を考えるようになりました。

これも話せばすごく長いんですけどいいですか。

す)はい。

 

さ)2年目くらいの時かな。当時勤めていた病院の診療業務のほかに、外部の仕事が入ってきたんです。

その外部の仕事で委員会の立ち上げと運営を割と任されるようになったんです。

で、結構激務。しかも完全にボランティアで。

僕が8年目くらいの時にその委員会にミスが起きて指摘をされてしまったんです。
そこから体調が崩れていったんです。

でも辞めるに辞めれず、その仕事を続けることになって、ちょっとおかしいなと思い始めてから2ヵ月後に病休をとったっていう。


す)何か症状があったんですか?

さ)眠れなくなったんです。

ずーっとその外部の仕事のことが頭にある状態。仕事をしていても、家に帰ってからも。


それまでは「自分のできる最大限のことをしよう」っていう人間だったんです。

でもいくら誰かの役に立つものとはいえ、報酬もないし、自分の時間や体力を削ってやっている、おまけに体調を崩してしまって、

「これってどうなの?」

っていう思いが勝つようになったんですよね。


そこからですね。
いかに楽に業務をするかっていう考えになったのは。


話が大きくなってしまうんですけど、

嫌なことを無理して続ける必要はどこまであるんだろうっていうのはありました。

やっぱり体が資本だと思います。


自分を大事にしてほしい

さ)SNSにもたくさんいるじゃないですか、人間関係とかでやめようか検討しているだとか。

別に嫌なことから逃げることは全然悪いことでも何でもない


自分のやりたい勉強をすればいい。

それが患者さんの役に立つのであれば、さらにいいことかなとは思うんですけど。


す)私は一個人として社会で働くっていうところで、まずは人の役に立ちたいなっていう想いがすごくあったんですね。

だからまず、医療職を選んだんですけど、その時にやっぱり思っていたのは、自分の体を壊してでもいいから、人の役に立ちたいということでした。

さ)僕も当時はありました。その時はそれでいいと思ってたんですよね。

す)そう!でもやっぱり今、私も自分を大事にしたいって思います。

自分ありきの上で人の役にたつっていうことだと思います。

さ)こんなこと言うと怒られちゃうかもしれないですけど、

自己研鑽って自分の身を削ってまでやることなのかな?とも思ってます。

正直、学会発表してる人とか見るとすごいな、うらやましいなと思います。

でも学会発表をしたからって給料が上がるわけでもないしって今の自分は(学会発表を)やりたい!とまで本気にはなれない。

無理をしない働き方をしたいな~ってずーっと思ってます。


今後やりたいこと

す)今後やりたいことはありますか?

さ)無理をせずに働くこととハンドセラピーですね。

あと僕はアーチェリーをしてるんですけど、職場が変わって、早く帰れるようになったこともあって、高校生の指導に行くことがあるんですよ。

これは完全にボランティアですけど、全然苦痛じゃないですね。

アーチェリーを教えつつ、楽に無理なく働く。


周りを頼ってほしい


す)やりたいことがやらねばならないになると多分おかしくなるんだろうなと思います。特に自己研鑽とか。

さ)その通りだと思います。

最初は外部の仕事の委員会を任されて、めっちゃやる気だったんですよ。

「任されてる俺はすごいことやっとるな」って思うんです。

県内でも、その外部の仕事のことってなれば、僕の名前が出るようになってたらしいんですよ。

こいつ(佐藤さん)に連絡したら何とかなるからって。

でも周りを頼るのが結構苦手で、
周りを頼りにするんだったら自分でやっちゃった方が早いわぁって全部1人で抱え込んでしまったんです。

だから、今の若い人たちに伝えたいんですけど、周りに頼れるって才能だなあと思って。

1人で抱え込まずに、無理だなあと思うことは周りに頼って欲しいなって。

す)佐藤さんはこの休職の期間を経て考え方が変わったことっていっぱいあるんじゃないですか?

さ)無理なく働くのと、働くことに対する報酬が何にもないっていうのは一体どうなんだろうって思うんですよね。

例えば成果でもお金でもいいと思うんですけど。これぐらい働いたらこれぐらいお金もらえてもいいんじゃない?とか。

僕それまで本当に仕事を任されるときも給料なんか全然考えたことなかったんですよ。
ずっと実家に居たし。

でも今は給料とか自分の生活を1番に考えてる。

す)自分の生活っていうか自分を大事にするっていうのはめちゃくちゃ大事だと思います。

さ)体調を崩して、家族に迷惑をかけて、そこで初めてわかりましたね。

す)それを気づけたのは大きいと思います。

さ)そうですかねえ。病気でどこまで落ち込んだかっていうと、ちょっとだけですけど自殺を考えたことはありましたね。

す)これ聞いていいのかわからないんですけど、それってどういう感情の時に思うんでしょう。
例えば、社会人だけど仕事に行けてない自分にがっかりするとか。

さ)自殺を考えたことは仕事にギリギリ行けていたときに思ったことがあって、自分って無能だなとか迷惑かけてたり、いない方がいいかなっていう…。

病気になったときは、最初の3日間くらいは何の感情もなかった、無。

目が覚めました、起き上がれない。お腹減った、ご飯食べる。トイレ行きたい、トイレ行く。横になる、動かない、動けない。

何をするわけでもなく、天井をずっと眺めてた時期がありました。

本当に無になるんだって。

す)それってこの(休職の)2か月間でどういう経過を追うんですか?

さ)最初の1週間ぐらいは通院以外家から一歩も出なかった、出れなかったに近いかな。

1ヵ月くらいは気分が落ち込んだままでした。

当時母親がメンタル疾患に対して良いイメージを持ってる人ではなかったんですよね。

「いつまで休むつもりなの?暇ならゴミ捨ててきてよ」みたいなタイプだった。

でも無だから言われるがままに行くんですよ。

だから言われるがままにやってきたのかな。

で1ヵ月経たないくらいですかね、僕早かったと思うんですよ、まだ傷が浅かったかなというか。

ちょっと動けるかなって思った時に、車を動かしたり、ちょっと余裕が出てきたなって思った時にアーチェリーを再開したかな。

す)次第に回復の兆しが見えるというか…。

さ)そうですね。6週経ったくらいでもう結構いい感じかなって思った時があって。

先生(Dr.)に「働けるかもしれません」って言えるくらいになったんですよ。

で、2ヵ月休んで、翌週から復帰。


す)(休職明けの)最初の働き方って時短ですよね?

さ)時短ですね。最初は半日仕事して実家帰ったらヘトヘトでめっちゃ疲れて、これはもう駄目だって感じました。

で、2週間だけ半日やって、3週目からはフルタイムで。

ただ「もう年休をとりなさいあんたは」って上司から言われたので、時間休をとるようにしました。

その日によって早く終わるときってあるじゃないですか。

「代診とか行かなくていいから早く帰りなさいよ」って言って、「佐藤さんには年休をとらせなさいよ」って上司からお達しがあったみたいで。

「佐藤さんにやらせすぎたんじゃないの?」
っていうのをどうも言ってくれたみたいで。

スタッフの人たちは(佐藤さんが)やりたくてやってるから頼っておこうって思ってたと思うんですよ。

でも何でしょうね、全部本人が「やりたいからやってる」ってそれが本当にそうなのか?って上の人たちには気づいてほしいなって。

す)「自分から発せられない、伝えられない人もいるから、やっぱり周りが助けてほしい」って異動になる前によく言ってましたよね。

さ)そうですね。何か自分で自分を守れなかったですよね。

頼り方が分からないとかっていうのもあるし、基本全部自分でやっちゃおうとするんですよ。

だから当時の自分にアドバイスをするなら、もっと他の人を頼れって言いたいです。


インタビューを受けてみた感想

さ)何だろうなあ…。

過去の振り返りたくないことを振り返ることになっちゃって、ちょっと何とも言えない気持ち。

でも過去の経験を通して自分の伝えたいことは伝えました。

無理をしない働き方って大事だよって。
ただこれが読む価値があるものになるのかなあ?

す)休職を経験して、無理をしちゃいけないとか、自分の身体ってやっぱり大事だよねとか周りを頼って、頼れるものは頼りなさいっていうメッセージ性はすごく伝わってきます。

この考えって今の世の中の人にはすごく大事だと思うんですよね。

自己犠牲をして働いている方ってすごくいっぱい居るなと思っていて…、医療職だと尚更多いと思うんです。

さ)治療を受けに来る患者さんとかもすごくそういう人が多いですね。

す)そういう人たちにとっては救いのメッセージというか共感になると思うんです。

さ)仕事をするにおいて、どこに重きを置くかっていうのはちゃんと考えてほしいなと思います。

自分の生活、やりがい…。でも生活が成り立っている上でやりがいがないと、やりがい搾取になっちゃうので、やっぱりどこかで折り合いをつけないといけないですよね。

自分のキャリアを形成していく上で、何に1番動きを置いてるのかっていうのを考えてほしいです。


終わりに

全編を通して、佐藤さんの作業療法士人生についてお聞きしました!

特に後編では、作業療法士・リハビリ業界を飛び越えて


働く全ての人にとって大事なお話だったと思います。


・自分を大切にすること

・1人で抱え込まずに周りを頼ること

・仕事をする上で大事にしていくこと

この記事を読んでどのように感じましたか?

今いちど、自分の働き方について振り返ってみてくださいね^^


~想いをカタチに 想いよ届け~

すーみん

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