見出し画像

20代後半~30代が抱く不安、それは「クオーターライフクライシス」かもしれない

20代後半へ突入したときに、ふと「自分はこのままで良いのかな?」と仕事やプライベートの未来に対して漠然とした不安に駆られたことはありませんか?
実はこれ、「クオーターライフクライシス」という心理状態で、主に20代後半から30代にかけて訪れる幸福の低迷期、人生の停滞期でもあるのです。
この「クオーターライフクライシス」についての詳しい内容と、上手な付き合い方についてご紹介していきます。
僕自身あらゆる記事(国内外問わず)や、英語論文を読み漁り、情報をまとめたので、日本語で書かれている「クオーターライフクライシス」の記事では一番正確な情報思うのでだと自分では思っているのでぜひ読んでみてください。

クオーターライフクライシスとは?

そもそも「クオーターライフクライシス(以降QLC)」とは何かというと、人生の新たな章に踏み出す際に多くの若者が経験する、不安やストレスを抱えてしまう、または深い自己探求の時期です。
20代後半~30代にかけてこの兆候は見られ、イギリスやアメリカではこの「QLC」は既に一般的な概念として広まっています。
特にストレスや不安に感じやすいのは、経済的な問題、キャリア、結婚することについてです。また、ある研究によると、QLCは「生真面目な人」ほど症状が現れやすいとのこと。
少しでも心当たりのある方は以下の内容をご覧ください。

QLCは4つのフェーズに分解できる

グリニッジ大学のオリバーロビンソン教授は論文の中でQLCは4つのフェーズに分解することができるとしています。

フェーズ1:最初に感じるのが「将来に対する不安」です。特定の仕事や社会、人間関係にコミットしているのですが、途中でこの選択が長期的に見たときに自分が本当に望んでいるものではないことに気づくようになります。この状況をめぐる葛藤はしばらく続き、誰にも話せず、公私の区別もつかない感覚に陥ります。

フェーズ2:一時的に価値観など自分の「アイデンティティ」を失ったという感覚になります。多くの人々はこの時期に、仕事、社会的グループ、または恋愛のパートナーから離れ、分離と孤独の時期を経験します。

フェーズ3:再びアイデンティティや自分たちが本当に望んでいることを発見するために、あらゆる可能性を試し、頻繁に変化し、他人よりも自分に焦点を当てて日々を過ごします。
フェーズ4:自己理解が深まり、より自分らしく、内発的に「こうありたい」と動機づけされた新しい役割にコミットしていきます。外的状況に左右されない自己の感覚、および日々の満足感や意欲の向上を感じ、将来に対して前向きな見通しができるようになります。

https://www.academia.edu/21107510/Emerging_adulthood_early_adulthood_and_quarter-life_crisis_Updating_Erikson_for_the_21st_Century

QLCを乗り越えていく過程はとても大変で辛いものですが、ポジティブに捉えると、
自己成長や、自己理解のために大きなチャンスともなります。

QLCの症状例

もしかしたら自分もQLCの渦中かもしれないという方は以下に症状をいくつかピックアップしてみたのでチェックしてみてください。

・キャリア、人間関係、人生全般の目的について方向性が定まらない。
・決断するのが難しく感じる。
・自分に何が足りないのかがわからず、悩んでいる。
・生活に充実感が感じられず、やる気が出ない。
・疲労、ストレス、不安、抑うつに悩まされている。
・頑張っているときに、止まってはいけないと不安を感じている。
・周りに取り残されることを恐れている。

https://7summitpathways.com/blog/what-is-a-quarter-life-crisis/

上記の症状を感じる場合焦る必要はございません。
QLCの渦中であることを理解し、上手に対処していくことが未来に繋がっていきます。

QLCの乗り越え方について

ではQLCをどうやって乗り越えていくのでしょうか?
勿論自分の人生と改めて向き合うため、簡単な解決策はありませんが、
乗り越えるために意識すべき行動をまとめてみました。

・誰かに自分の経験や感情を話してみる
・今自分が抱えている気持ちが正常であることを客観視する
・新しいスキルを身につける、趣味を追求する
・できる、できないに捉われず、自由に何かに挑戦する

https://7summitpathways.com/blog/what-is-a-quarter-life-crisis/

上記のような未来に対して積極的な行動を起こしてみることがQLCを乗り越える、さらには、自分らしい人生を生きることに繋がっていきます。
まずは友人に話してみる、もしくは専門のコーチをつけて向き合ってみるのも良いと思います。

カウンセリングやセラピー、コーチを利用する

QLCの乗り越え方について、個人的な意見としてはこの見出しにある通り、
少しでも精神面などで不安や悩みを感じたらカウンセリングやセラピー、コーチをつけて対処するという選択肢を取れる人が増えていくといいなと思っています。
この記事の冒頭でも少し書きましたが、QLCに陥りやすい人の特徴としては、生真面目な人が挙げられます。
つまり「自分は大丈夫だ」と、どんな状況下でも頑張ろうとしてしまう故にバーンアウトしてしまったり、社会復帰が難しくなってしまうというという事例を今回の調査でよく目にしました。

・精神衛生の専門家にサポートを求めることが大切で、自分自身のサポートシステムを活用すること
・サポートに関しては、自分自身にとって何がベストなのかを見極めることが大切で、自分の人生を前に進めるために他人をあてにせず、このような選択も自分で行うこと

https://www.mindbodygreen.com/articles/quarter-life-crisis

自分の人生は自分でしか良くすることはできません。
ただ、プロのサポートを受けることによって、より適切な対処が可能で、
より効率的に辛い時期を乗り越えることができます。
この選択を自分で取るということが日本だとまだハードルが高いという印象なのですが、確実に世間に受け入れられるようになってきているとも感じています。

おわりに

人生はあっという間なので、できるだけ悩んだり、辛い時間は少なく、
「これがやりたい!」ということに夢中になれる方が良いですよね。
こういう選択肢がもっと身近で、一人でも多くの方に寄り添えるような、
そんな優しい社会になっていくと良いなと思うし、自ら創っていきたいと思っています。最後まで読んで頂きありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?