- 運営しているクリエイター
#理数系小説
理数系ショートショート『宇宙からの贈り物』
少年は窓を開けてベランダに出た。雲ひとつない青空。少年は空をながめた。やがて、遠くの空に黒い点が現れた。黒い点は徐々に大きくなり、自分に向かってまっすぐ飛んでくるように見えた――。
「先生さようなら、みなさんさようなら!」
「それじゃ、みんな、気をつけて帰れよ!」
「先生!」
一人の少年が先生にたずねた。
「今日の朝、地球に隕石が近づいているって、テレビで言ってたよ! 大丈夫かな」
「おっ、
理数系短編小説『45°の人』
夜八時を過ぎ、私は大学正門前のバス停で最終バスを待っている。大学図書館で卒論の資料集めをしていたが、思いのほか時間がかかり、帰宅がこんな時間となった。
バスを待つ間、私はいつものようにスマホで『職業マッチングサイト』を開いた。
私、どんな職業に向いているんだろう?
とりあえず三十の設問に順に答え、決定ボタンをタップすると、
『カリスマ美容師』
び、美容師?いちおう大学で天文学を学んでいる