旅の予習はガイドブックより、エッセイで。
ガイドブックを見ても、そこに行きたいっていう気持ちにはあんまりならない。
切り取られた、誰に向けたかもわからない美辞麗句の表面を目ではすくい取れても、身体の奥には染み込んでこない。
それよりも、誰かにオススメされたり、こんなエッセイを読んだ方が、行きたいという感情がムクムク湧いてくる。
最近、益田ミリさんの本に夢中だ。
写真はわずか。
イラストちょこっと。
ほとんどが文章なのにね。
言葉だけだから、なのかな。
頭の中で想像して、ワクワクする。
その天然の岩山をくりぬいて作られた教会を。
カルヤランピーラッカという楽しげな響きのお米のパイを。
車窓におでこをくっつけたまま見つめた、濃いオレンジとトルコブルーの縞模様の空を。
マリメッコのヴィンテージ生地で作られたバッグに夢中になるマーケットの様子を。
フィンランドに猛烈に行きたくなる。
良いエッセイというのは、Iわたしの話なんだけど、WE わたしたちの話にできてるんだそうだ。
書き手が感じたものを、同じように感じた気持ちになって、一緒に笑ったり、凹んだり、感動したりする。
「わたしごと」を「わたしたちごと」にできるって、言葉でそれができるって、いいなって思う。
そんな文章を書けるようになるのが、今の目標。
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