【すいません。】は日本のアロハ〜?
私はありがたいことに、アメリカのハワイに約5年居住(ハワイを48番目都道府県としない場合)、そして現在はヨーロッパのドイツに住んで居ます。
日本で生まれ育った私が2つ全く違う国に居住し学んだことで、日々の生活の糧にしていることはたくさんあるのですが…
呪文のように自分自身に一貫して、言い聞かせてることがあります。
それは…
「絶対謝るなよ〜謝ったらお前の負けだぞ!」です。意地悪い訳ではないんでね、聞いてください。
私は日本でOLをしていた時期もあり、社会人の苦悩をそこそこ味わったつもりです。
ハワイから帰国し、新社会人として貿易会社に入社したのですが、その貿易会社がマーケットシェア結構大きめの食品系でした。その中でも私が配属されたのが…生鮮!野菜!
あのね、「腐るものを腐る前に、もはや状態のいい時に売り捌く!」ってかなり至難の技ですし、なんせ全ての商材が海外から船便で届くんですよね。どんぶらこ〜どんぶらこ〜って。
私は通関書類を主に扱う営業補佐でした。私が専属でアシスタントをしていた部長ってのが…(これは時効だと思って)
もうね、常に暴れん坊なジャイアン状態。(の〜び〜タァァァ!って叫んでる時の)
私は常にビクビクしてたし、サンドバック状態の営業さんたちを見てるのも心苦しかったのを覚えています。
そんな環境だと、なりふり構わず1日に100回くらい謝ってるんですよね。
「書類できたー?」「あ、すいません。出来てます。」
「ランチとった?」「あ、もう頂きました、すいません。」
定時に上がる時、「すいません、お先に失礼します。」みたいな。
もう、「すいません」が「アロハ〜」みたいに
こんにちは。さようなら。愛してます。とか様々な意味を持ってるみたいに使い回してました。
これって、私が特別って訳じゃなく、結構日本人特有な「すいません手法」だと感じる。
でもね、人生30数年生きてて、よくよく考えてみた時に
本当に心から「すいません」って思う瞬間って、一年に数回程度だと思うんです。
私、今これ書きながら真剣に自分の「すいません」モーメント考えてるんですけど、2024年ではまだ訪れてないです。思いつきません。
この機会にみなさんも考えてみてください。本気のすいませんモーメント。
現在ドイツの現地企業で働いて2年が経ち、同僚は全員ドイツ人。
根本的に仕事への取り組み方などは、日本人の私からしたらびっくり!な事は多々あるのですが、群を抜いて感じるのは、「この人たちは絶対謝らないなぁ」です。
明らかなミスをした同僚が居たとしましょう。
私が指摘して、顧客に迷惑をかける前に修正出来たとします。
そこでの同僚の反応は「ありがとう」で、「すいません」ではありません。
心の奥底で、「いやぁ〜まずは謝るべきでしょ。」とか思うのですが、違うんですよね。(これは押し付けの「すいません手法」)
あまりにもみんな謝らないので、仲良い同僚に聞いたことがあります。
「なぜ謝らないの?プライドの問題?」この質問に対して、
「謝っても何も変わらないでしょ?でもミスを指摘してくれたことへの感謝の気持ちはある。」との返答。
腑に落ちるのに時間がかかりましたが、落ちてみると
すごい論理的で素敵じゃん!
以後、私は受け身なすいません。を辞める努力をしています。
相手も「すいません」と言われるよりも「ありがとう」と言われた方が
大半の場合は、なんか嬉しいですよね。(相手をイラつかせない場合のみね)
ぜひ、意図的に試してみてください。「すいません」から「ありがとう」に。