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英語試験アウトプットの技術4 「make」Part I

みなさんこんにちは。通訳翻訳者兼予備校講師のすったけ先生こと鈴木健士です。これまで英検準1級以上を含む様々な英語資格試験で何人ものスコアアップをお手伝いしてきたエッセンスをお裾分けしたいと思います。今回は切れる英語表現のシリーズの第4回目です。今回のレッスンを理解しておくと「make OC」を使いこなせるようになって表現したい内容をスムーズに表現するのに必ず役に立ちますよ。また「make OC」を理解しておくと、この後のレッスンで登場する「enable」を使った文も使いこなせるようになりますので、必ずマスターしておきましょう!そうすると四技能試験のスピーキングやライティングでもきちんと点数が取れるベースになっていきます!

簡単に登場人物の紹介をしておきます。すったけ先生以外は架空の人物です。

すったけ先生(自称言語サービスプロバイダー)
海苔の養殖を営む漁師の家系。イギリス留学後にサッカーのワールドカップや愛知万博などの国際イベントで通訳翻訳に従事。実用英語の世界で培った経験や技術を予備校で学生に還元するために日々奮闘中。

こうき(高校3年生)
国際教養系の大学への進学を目指している。テニス三昧の勉強がおろそかになっている。おっちょこちょいだが潜在能力は高い。

あらた(高校3年生)
頭脳明晰で東大に現役合格できる学力の持ち主だが、ハーバード大学に進学したいという野望がある。時々自信過剰になってしまうことがあるのが玉にきず。

ゆり(大学2年生)
英語に磨きをかけて国際的な舞台で活躍したいという夢を持っている。海外の大学院に進学して国際機関で働くのが目標。

みき(外資系企業のOL)
英語は得意科目だったが、外国人や帰国子女の同僚が流暢に英語を話すのを目の当たりにしてコンプレックスを持つようになる。目標は海外でもMBA取得。

さあ授業の始まりです!文字を隠してイラストを見ただけで英語が出てくるようになるまで練習しましょう!

先生  :早速だけど「花子は私を怒らせた」っていう内容を英語で言ってみよう。
ゆり  :「Hanako made me angry.」で問題ないはず。

先生  :そうだね。「make OC」で「OをC(の状態)にする」っていう意味になる。「Hanako made me angry.」みたいに人を主語にする文ならスムーズに言えるっていう人は多いはず。それじゃあこの絵を英語にすると?


こうき :「Hanako make me sad.」簡単だね。
あらた :過去の話だから「make」じゃなくて「made」な。「Hanako MADE me sad.」になる
こうき :あ、確かにね。時制に気を付けないとね。

先生     :じゃあ「この本を読んで私は腹が立った」っていう内容を英語で言ってみよう。
ゆり  :「花子ちゃん」と「本さん」っていうのは同じ感覚に主語にできるって前のレッスンで習ったよね。
先生 :そうだったね。
こうき:だから「この本を読んで私は腹が立った」っていうのは「本さんが私を怒らせた」って考えればいいってことか。
先生 :その通り。


みき  :だから「Mr. Book made me angry.」って言えるってことやね。英語だと「花子ちゃん」も「本ちゃん」も同じってことや。
先生  :その通り。


この本を読んで私は腹が立った。
This book made me angry.

先生 :じゃあ「この本を読んで私は幸せな気持ちになった」っていう内容を英語にすると?


こうき:「This book made me happy.」って言えるってことか。
先生  :おお、完璧だね。


あらた :まあ「This book made me angry.」の「angry」を「happy」に変えただけだからね。できて当たり前かな。
こうき :あいかわらず厳しいね😅
先生     :日本語を介さずにCに色々な形容詞を使えるのは凄く大事なことだよ。

この本を読んで私は腹が立った。
This book made me angry.

この本を読んで私は幸せな気持ちになった。
This book made me happy.

ゆり :「make OC」の主語に無生物を使えるようになると、簡単に色んな内容を言えるようになる気がする。
先生 :そうだね。それじゃあ次の文をイラストを参考にしながら「make」を使って言えるようにしておこう。

Let’s Practice! 
1.   彼女にプレゼントをもらって私は嬉しかった。(「Her present」で始める)
2.  あのラーメンを食べて私は腹が立った。
3.タバコを吸って彼は病気になった。

解答・解説
1. Her present made me happy.
2. That ramen made me angry.
3. Smoking made him ill.

まとめ
お馴染みの「make OC」は無生物も主語にできる。

先生  :じゃあ少しレベルを上げてみようか。「花子のおかげで私にとって宿題を終わらせるのは簡単だった」っていう内容を英語で言ってみよう。
こうき :「~のおかげで」って英語で何て言うんだっけ?
あらた :「Thanks to~」だろ。
こうき :ってことは、「花子のおかげで」っていうのは、「Thanks to Hanako」になるってことか。
先生  :そうだね。じゃあ「私にとって宿題を終わらせるのは簡単だった」って言う内容を英語で言うとどうなる?
ゆり  :「簡単だ」とか「難しい」っていう内容は、「It」で始めるんだよね。だから「It was easy for me to finish my homework.」になる。
先生  :その通り。中学校で習ったおなじみの表現だね。
こうき :だから「花子のおかげで私にとって宿題を終わらせるのは簡単だった」っていう内容は、「Thanks to Hanako, it is easy for me to finish my homework」になるってことか。
みき  :こうき君、またやらかしてるで。過去の話やん。
あらた :「It WAS easy for me to finish my homework.」だろ?
先生  :ほんとに時制には気を付けような。
こうき :はい…

花子のおかげで私にとって宿題を終わらせるのは簡単だった。
Thanks to Hanako, it was easy for me to finish my homework.

先生  :じゅあ「花子のおかげで私にとって宿題を終わらせるのは簡単だった」っという内容を、「thanks to~」みたいな前置詞を使わずに言えるかな?
こうき :どうやって?
先生  :「Thanks to~」と言いたい気持ちをぐっとこらえて、「~」の部分から文を始めるんだ。
ゆり  :「Thanks to」を取って「Hanako」を主語にするってことかな?
先生  :そうだね。じゃあ「Hanako」を主語にして、「花子のおかげで私にとって宿題を終わらせるのは簡単だった」っていう内容を英語にすると?
こうき :「Hanako」を主語にするのはわかったけどその続きが全然わかんないや。
先生  :じゃあ動詞は「made」を使ってみようか。

花子のおかげで私にとって宿題を終わらせるのは簡単だった。
Hanako made...

ゆり :わかった!
こうき :え、うそ、俺は全然わかんないわ。
ゆり :「Hanako made it easy for me to finish my homework.」って言えると思う。
先生 :その通り。素晴らしいね。

「花子のおかげで私にとって宿題を終わらせるのは簡単だった」
Thanks to Hanako, it was easy for me to finish my homework.
Hanako made it easy for me to finish my homework.

先生 :「It was easy for me to finish my homework.」を「it easy for me to finish my homework」にすればmakeの後ろにつなげてOCにできるんだよ。
みき :なるほどな。
先生 :だから「花子のおかげで私にとって宿題を終わらせるのは簡単だった」っていうのは「Hanako made it easy for me to finish my homework.」って言えるんだね。
あらた   :「it」は仮のOで「to以下」を指してるってことね。
先生    :じゃあ「花子のせいで私にとって宿題を終わらせるのは難しかった」だったらどうなる?


ゆり  :普通に英語にしたら「Thanks to Hanako, it was difficult for me to finish my homework.」って言えるよね。
こうき :たしかに。その「Thanks to 」を取って、「Hanako」を主語にしてみようってことでしょ?
先生  :その通り。そうすると続きはどうなる?
こうき :どうなるんだったっけ?
あらた :「Hanako made」にするんだよ。
みき  :その後に「it was difficult for me to finish my homwork」の「was」を取って「it difficult for me to finish my homework」にすれば「made」の後ろに続けられるってことやな。
ゆり  :そうすると 「花子のおかげで私にとって宿題を終わらせるのは難しかった」っていうのは「Hanako made it difficult for me to finish my homework.」になるってことね。

花子のおかげで私にとって宿題を終わらせるのは難しかった。
Hanako made it difficult for me to finish my homework. 

先生  :その通り。じゃあ今日の仕上げとして次の文の内容を英語で言ってみよう。

Let’s Practice! 
1.    彼女のおかげで私にとってアメリカで暮らすのは簡単だった。
2. 君のおかげで弟にとって東京に行くのは簡単だった。
3.    あのゴールキーパーのおかげで彼にとってゴールを決めるのは難しかった。

解答・解説
1. She made it easy for me to live in America.
2. You made it easy for my brother to go to Tokyo.
3. That goalkeeper made it difficult [hard] for him to get a goal.

先生:3の「ゴールを決める」は少し難しいけど、レッスン1で学習した感覚で「get」を使ってみよう。もちろん「score(a goal)」とも言えるよ。上の文をどれでもいいから丸々暗記して「make it easy/difficult for〜to V」が口をついて出てくるようにしておくのが大切だよ。

Lessonのまとめ
「S makes it easy/difficult for~to V」で「Sのおかげで~にとってVするのは簡単だ/難しい」という内容を表現できる。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。次回Lesson 5では引き続き「make」を扱っていきます!

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